中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
中小企業経営・中小企業政策 問35

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和2年度(2020年) 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業者等には、法人税率の特例が設けられている。この制度の対象となる者や、措置の内容に関して、下記の設問に答えよ。
なお、ここでいう中小企業者等には、大法人との間に完全支配関係がある法人、完全支配関係にある複数の大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人、相互会社、投資法人、特定目的会社、受託法人は含まない。

中小企業者等の法人税率の特例の対象に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 資本金又は出資金の額が3千万円以下の法人等であること。
  • 資本金又は出資金の額が5千万円以下の法人等であること。
  • 資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等であること。
  • 資本金又は出資金の額が3億円以下の法人等であること。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

中小企業者等には、法人税率の軽減措置(年800万円以下の所得につき15%(本則:19%))が設けられています。

設問では、この特例措置が適用される「中小企業者等」に当てはまる対象者の範囲が問われています。

租税特別措置法に基づく中小企業者等の範囲は、「資本金又は出資金の額が1億円以下」である法人です。ただし、資本金が1億円以下でも中小企業者等に当てはまらない例外もあります。それは次の法人です。

・相互会社及び外国相互会社

・大法人との間に完全支配関係がある法人

・完全支配関係にある複数の大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人

・投資法人

・特定目的会社

・受託法人

設問には、上記法人を除いたうえで、中小企業者等の範囲が問われています。よって、正解は「資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等であること」となり、3が正解です。

各選択肢の解説は次の通りです。

1→3,000万円が誤りです。

2→5,000万円が誤りです。

3→上記解説の通り、正解です。

4→3億円が誤りです。

参考になった数1

02

法人税法における中小企業者の特例の対象は、資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等であることと定められています。

選択肢1. 資本金又は出資金の額が3千万円以下の法人等であること。

本選択肢は不正解です。

選択肢2. 資本金又は出資金の額が5千万円以下の法人等であること。

本選択肢は不正解です。

選択肢3. 資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等であること。

本選択肢が正解です。

選択肢4. 資本金又は出資金の額が3億円以下の法人等であること。

本選択肢は不正解です。

まとめ

法人税法の中小企業者の定義は、中小企業基本法の定義とは異なっているため注意が必要です。

参考になった数0

03

資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等であること。が正解の選択肢となります。

この仕組みを使うことで、資本金を1億円以下にすれば上場企業であっても税務上は「中小企業」の扱いとなって各種の優遇措置を受けることができます。コロナ以降、旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)など複数の大手企業が減資を行っていることがニュースでも報じられています。

選択肢1. 資本金又は出資金の額が3千万円以下の法人等であること。

不適切です。

選択肢2. 資本金又は出資金の額が5千万円以下の法人等であること。

不適切です。

選択肢3. 資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等であること。

正解です。

選択肢4. 資本金又は出資金の額が3億円以下の法人等であること。

不適切です。

参考になった数0