中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
財務・会計 問9
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和3年度(2021年) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
キャッシュフローが増加する原因として、最も適切なものはどれか。
- 売掛金の減少
- 仕入債務の減少
- 棚卸資産の増加
- 長期借入金の減少
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この過去問の解説 (3件)
01
キッシュフローについての出題です。
資金の流入なのか流出なのかで判断します。
1 正しい
売掛金は、販売してもお金の受け取りがまだの状況ですんで、
売掛金が減少することは、キャッシュの受け取りができておりキャッシュフローは増加となります
2 間違い
仕入債務は、仕入れをしてもまだお金の支払いをしていない債務です。
仕入債務が減少することは、キャッシュの支払いが終わっていることですのでキャッシュフローは減少となります。
3 間違い
棚卸資産は、販売していない商品の在庫です。
商品在庫が多いとそれだけキャッシュが少ないこととなります
4 間違い
長期借入金は、お金を借りていますのでキャッシュのプラス要因です。
長期借入金が減少するとはそれだけキャッシュの返済をした分、キャッシュフローは減少しています
よって、正解は1
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02
【基礎知識】
キャッシュフローは要は、現金のことです。キャッシュフローが増加するとは、現金はより多く手元に残るということになります。
例えば借入金(いわゆる借金)した場合に、感覚的にはネガティブでマイナスと考えてしまいがちですが、借入をすると現金が手元に入ってきますのでキャッシュフローは増加することになります。
では買掛金の増加はどうでしょうか?これも借入金同様、ネガティブな感じがしますが、本来払うべき借入金をすぐに支払わないことで、手元に現金が残ることになりますので、キャッシュフローは増加します。
売上増加は当然キャッシュフローは増加します。
売掛金は回収すれば先方から現金が入ってきます。よって売掛金が減少するということは、キャッシュフローが増加することになるため、正しい。
仕入債務の減少は、買掛金などを支払うことになります。つまり現金を支払うため、キャッシュフローは減少しますので誤り。
棚卸資産が増加するとは、商品等が売れずに残っていくことになります。原価だけかかって現金化できていないことになりますので、キャッシュフローは減少します。
長期借入金の減少は、借りてたお金を返していきますので、キャッシュフローは減少します。
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03
キャッシュフローに関する問題です。キャッシュフローが増加する原因が問われています。
正解の選択肢となります。
売掛金が減少するのは、売上金を回収したからです。(売掛金→キャッシュとして回収)
仕訳で示すと、以下のとおりです。
売掛金10 売上10
現金10 売掛金10
※現金=キャッシュフロー
不適切な選択肢です。
仕入債務が減少しているのは、買掛金を支払ったからです。(仕入債務→キャッシュが流出)
仕訳で示すと、以下のとおりです。
仕入10 買掛金10
買掛金10 現金10
※現金=キャッシュフロー
不適切な選択肢です。
棚卸資産とは在庫(商品)のことであり、在庫を売ってキャッシュに換えれば棚卸資産は減少してキャッシュフローは増加します。
仕訳で示すと、以下のとおりです。
現金10 商品10(掛けではなく現金取引の場合)
※現金=キャッシュフロー
棚卸資産が増加しているということは、売るべき在庫が増えているのでキャッシュフローは減少します。
不適切な選択肢です。
(短期、長期にかかわらず)借入金とは借金(=キャッシュ)のことです。
仕訳で示すと、以下のとおりです。
現金10 借入金10
※現金=キャッシュフロー
借入金が減少しているということは、キャッシュが入ってこないのでキャッシュフローは減少します。
【補足】
貸借対照表(B/S)の左側(借方)と右側(貸方)が増加したか減少したかで考えると、分かりやすいです。
簿記の知識がある方は、各選択肢の解説に示した仕訳でご理解いただけると思います。
B/S左側(借方)の増加→キャッシュフロー減少 ※B/S左側(借方)の減少はキャッシュフロー増加
B/S右側(貸方)の増加→キャッシュフロー増加 ※B/S右側(貸方)の減少→キャッシュフロー減少
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