中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
財務・会計 問12
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和3年度(2021年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
損益分岐点分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 安全余裕率は、損益分岐点比率の逆数である。
- 損益分岐点売上高は、固定費を変動費率で除して求められる。
- 損益分岐点比率は小さいほど赤字になるリスクが低い。
- 目標利益達成のための売上高は、損益分岐点売上高に目標利益を加算して求められる。
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この過去問の解説 (3件)
01
損益分岐点分析についての問題です。
1 間違い
安全余裕率は、損益分岐点の売上と実際の売上との差(距離)を表します。すなわち、安全余裕率が高いほど、余裕があるということです。
安全余裕率は、営業レバレッジの逆数です。
安全余裕率=1÷営業レバレッジ=営業利益÷限界利益
2 間違い
損益分岐点売上高は、固定費を「1-変動比率」で除して求めます。
3 正しい
損益分岐点比率は、小さいほど赤字になるリスクが低いです。
損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷実際の売上×100%
4 間違い
目標利益達成のための売上高は以下のようにして求めます。
目標売上=(固定費+目標利益)÷(1-変動比率)
よって、正解は3
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02
【基礎知識】
損益分岐点分析の問題です。二次試験でも必須内容であるため、理解度を高めておく必要があります。
損益分岐点売上高はその名の通り、利益が0となる売上になります。普通、売上が上がる方が利益は出ますので、損益分岐点売上高を上回れば利益はプラス、下回ればマイナスとなります。
通常利益は 売上 - 費用 で表されます。また、費用は売上高に影響されない固定費、売上数量に比例する変動費に分かれます。
よって、損益分岐点売上高は 0 = 売上 - (固定費+変動費)を満たす売上高ということになります。
また、変動費は売上高に比例しますので、係数をα(売上高に占める変動費の比率で変動費率という)と置くと、
0 = 売上 - (固定費+α×売上)
となります。
これを解くと
(1-α)売上=固定費
売上=固定費÷(1-α)となります。これを満たす売上高が損益分岐点売上高となります。
安全余裕率とは、現状の売上高がどれだけ損益分岐点売上高を上回っているかを見る指標で
(売上高 - 損益分岐点売上高)÷ 売上高 ×100 となります。
20%以上は確保したい水準となります。
基礎知識参照。誤り。
基礎知識参照。1-変動費率で割るため誤り。
損益分岐点売上高が小さいと黒字を確保しやすいため、正しい。
損益分岐点売上高は利益が0になる売上であり、そこに目標利益を足しても売上高から費用が引かれるため目標利益は達成できないため、誤り。
仮に目標利益をβとすると、
β = 売上 - (固定費+α×売上)
売上 = (固定費-β)÷(1-α) を満たす売上となります。
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03
損益分岐点分析に関する問題です。
安全余裕率は、営業レバレッジの逆数です。
固定費の割合が高いと、営業レバレッジは大きくなります。
損益分岐点売上高は、固定費を(1-変動費率)で除して求められます。
正解の選択肢となります。
なお、損益分岐点比率が「小さい」とは、「低い」という意味です。
90%よりも80%の方が、赤字になるリスクが低いということです。
目標利益達成のための売上高は、固定費+目標利益に(1-変動費率)を除して求められます。
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