中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
企業経営理論 問28
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和3年度(2021年) 問28 (訂正依頼・報告はこちら)
経済産業省による「SDGs経営ガイド」におけるSDGsと経営に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- SDGs経営では、大企業やベンチャー企業、大学、研究機関などが連携して研究開発を進める活動を通じて、社会的課題解決のためのイノベーションの協創( collaborative creation )に参加・貢献できる機会がある。
- SDGs経営を心がける企業は、積極的に社会的課題解決を目指すことを通じて取り残されてきた市場を新たに獲得するためには、経済的合理性にこだわってはならない。
- SDGsでは17の目標と169のターゲットが設定されるが、これらの中から自社事業と親和性が高いものだけに偏ることを避け、企業はすべての目標、ターゲットに貢献できるように自社の資源を投入する必要があるとされている。
- SDGsは、発展途上国内の「誰一人取り残さない」(leave no one behind )ことを誓っているため、SDGs経営を心がける企業も同様に、利益を考えず発展途上国内に取り残されるセグメントがないように留意しなければならない。
- 企業がSDGsに取り組む自社の姿勢を「価値創造ストーリー」の中に位置づけて発信する際には、過去に取り組んできた自社のCSR活動のすべての事例をそのまま投資家に向けて発信することがよい。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.正しい。
2.誤り。SDGs経営では、テクノロジーで経済的合理性を創出する姿勢が求められます。
3.誤り。すべての、ではなく、自分たちの事業と親和性が高いテーマを設定することが重要です。
4.誤り。利益を考えず、ということではありません。テクノロジーで経済的合理性を創出する姿勢が求められます。
5.誤り。すべての事例をそのまま発信することがよい、とは言い切れません。
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02
「SDGs経営ガイド」に関する問題です。
正解は1です。
1.〇 問題文の通りです。
2.× 経済合理性のないマーケットに対しては、経営者は長期的視点で意志を持って、自社の技術だけでは超えられない大きな社会課題に対し、他社を巻き込みながら、経済合理性を生み出すイノベーションを先導することが、求められています。
3.× SDGsは、各プレイヤーに17の目標、169のターゲット全てに焦点を当てることを求めているわけではなく、
自社事業と親和性が高いものに、自社の資源を重点的に投入することにより、自社の本業に即した、効率的なSDGsへの貢献が可能となります。
4.× SDGs経営を心がける企業は、必ずしも利益を考えずにということではありません。
5.× 自社のCSR活動のすべての事例をそのまま発信とは限らず、長期的な視点を持つことや経営者自身がコミットし、情報発信をしていくことが重要です。
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03
SDGs経営ガイドとは、2019年に経済産業省によって民間企業がSDGsに取り組むガイドラインとして発行されたものです。
各選択肢をそれぞれ解説します。
SDGs経営の考え方として適切な内容です。
そのため本選択肢が正解です。
経済的合理性にこだわったために見過ごされた市場に目を向けると同時に、経済的合理性がないとされた市場でも、テクノロジーによってそれを産み出すことが求められています。
そのため本選択肢は不正解です。
SDGsでは17の目標と169のターゲットが設定される点は正しいのですが、自社にとっての重要課題を選択して取り組んで、SDGsに貢献する方法でも構わないとされています。
そのため本選択肢は不正解です。
発展途上国内ではなく地球上の誰一人も取り残さないとされている点、利益を考えずにという点も誤っています。
そのため本選択肢は不正解です。
過去の自社のCSR活動ではなく、自社の理念やビジョン、どのように社会的課題を解決するのかをわかりやすいストーリーとして発信するように求められています。
そのため本選択肢は不正解です。
SDGsは今もトレンドの考え方なので今後も出題される可能性があるので、本問で問われているような基本的な知識はおさえておきましょう。
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