中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
企業経営理論 問29
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和3年度(2021年) 問29 (訂正依頼・報告はこちら)
消費者の知覚に対応したマーケティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 色に対する消費者の反応は、色の物理的な波長に対する消費者の知覚であり、強い感情反応を引き出す。このため、個々の消費者が経験を通じて学習する連想には影響されない。
- 音や音楽は消費者の感情や行動に強い影響を及ぼすため、企業は自社のブランド・ロゴなどと、特定の音や音楽との固定的な結びつきを作らないように細心の注意を払う必要がある。
- オンライン販売では、実際の製品に触れる体験をオンライン上で提供することはできないが、視覚を通じて製品の重さを知覚させることは可能である。
- 消費者の味覚は主に口腔内に存在する味覚受容体を介した反応であるから、文化的要因が消費者の実際の味の評価に影響を及ぼすことはない。
- においは脳の最も原始的な部分である大脳辺縁系で処理されるため、消費者の行動に対する直接の影響はほとんど見られない。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1.誤り。色についても消費者が経験を通じて学習する連想に影響される場合があります。
2.誤り。音や音楽は自社のブランドイメージに合わせて選ぶべきですが、自社のブランド・ロゴなどと固定的な結びつきを作らないために注意を払う必要があるわけではありません。
3.正しい。
4.誤り。味に対する評価は口腔内の味覚受容体だけで決まるものではなく、様々な感覚や経験、文化的要因の影響を受けて決まることがあります
5.誤り。においが消費者の行動に影響を与えることはよくあります。
参考になった数10
この解説の修正を提案する
02
「消費者の知覚に対応したマーケティング」に関する問題です。
正解は3です。
1.× 色に対する消費者の反応は、個々の消費者が経験を通じて学習する連想に影響される場合があります。
2.× 必ずしも自社のブランド・ロゴなどと固定的な結びつきを作らないために注意を払う必要があると限りません。
音を使ったブランドアイデンティティー「ブランドロゴ」を効果的にマーケティングに活用する成功事例も多くみられます。
3.〇 問題文の通りです。
4.× 消費者の味覚は主に口腔内に存在する味覚受容体のみで決まるものではなく、文化的要因(食べなれた味)が消費者の実際の味の評価に影響を及ぼすことがあります。
5.× 嗅覚は、感情の中枢である大脳辺縁系と直結しており、においが消費者の購買行動へ影響を与えていると考えられています。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
03
知覚に対するマーケティングについての問題です。
各選択肢をそれぞれ解説します。
個々の消費者が経験を通じて学習する連想には影響されないとしている点が不適切です。
経験や文化的な背景を理由に、色に対する反応が生まれます。
そのため本選択肢は不正解です。
特定の音や音楽との固定的な結びつきを作らないようにとしている点が不適切です。
消費者の知覚とブランド・ロゴなどを結びつけるのは、有効な感覚マーケティングと考えられています。
そのため本選択肢は不正解です。
経験的に重いものは下にあり、軽いものは上にあると知覚するようになっています。
そのため、下方にある製品の画像は重たい商品であり、それより上方にある製品は比較して軽いものだと知覚しやすいという実験結果があります。
そのため本選択肢が正解です。
文化的要因が消費者の実際の味の評価に影響を及ぼすことはないとしている点が誤っています。
幼い頃から食べ慣れているものを好みやすいなど、文化的要因が味覚に影響を及ぼすことがあります。
そのため本選択肢は不正解です。
消費者の行動に対する直接の影響はほとんど見られないとしている点が誤っています。
食品や洗剤や香水など、嗅覚を刺激するマーケティングはさまざまなものがあります。
そのため本選択肢は不正解です。
直接的に本問で問われているような消費者の知覚に対応したマーケティングについて学習できていなくても、選択肢の内容が矛盾していたり、極端なものであったので、落ち着いて選択肢を読めば正解を選ぶことは十分可能な問題でした。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
前の問題(問28)へ
令和3年度(2021年)問題一覧
次の問題(問30)へ