中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
企業経営理論 問37

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和3年度(2021年) 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

マーケティング・リサーチに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • アイトラッキング、fMRI( 機能的磁気共鳴画像 )、GPSなどを通して収集される消費者の意識化されない活動データや言語化が難しい反応データは、消費者が回答するアンケートなどの意識データと併せて分析することで、より正確な調査結果を得ることができる。
  • 観察法、インタビュー法、リード・ユーザー法などの探索的調査では、それぞれ収集データの質が異なるため、原則として、探索的調査は調査目的に対して1つの方法で実施される。
  • 新製品開発におけるニーズ探索において、実際に対象製品が使用される家庭にビデオを設置し、一定期間、当該製品の使用状況を観察する調査はギャング・サーベイと呼ばれる。
  • 量的研究では、データ収集を進めながら徐々に事象の原因や原因の背後に潜む問題点を精緻化していくといった帰納的な方法で仮説を作り出していくのに対して、質的研究では、過去の研究蓄積や理論に基づいて演繹的に仮説を立案し、実験や調査を通して仮説が検証される。

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この過去問の解説 (3件)

01

「マーケティング・リサーチ」に関する問題です。

正解は1です。

1.〇 問題文の通りです。

2.× 探索型リサーチは、現状を把握して仮説を立てるための調査であり、必ずしも調査目的に対して1つの方法で実施する必要はありません

3.× 実際に対象製品が使用される家庭にビデオを設置し、一定期間、当該製品の使用状況を観察する調査はエスノグラフィー調査と呼ばれます。

ギャングサーベイは、集団に対して一斉調査を行う方法です。

4.× 量的研究では、過去の研究蓄積や理論に基づいて演繹的に仮説を立案し、実験や調査を通して仮説が検証されるのに対し、

質的研究では、データ収集を進めながら徐々に事象の原因や原因の背後に潜む問題点を精緻化していくといった帰納的な方法で仮説を作り出していきます。

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02

1.正しい。近年意識化されない活動データや言語化が難しい反応データを用いた調査方法が用いられるようになっています。

2.誤り。1つの目的に対して複数の調査方法によって検証する場合もあります。

3.誤り。エスノグラフィー調査の説明です。

4.誤り。量的研究と質的研究の説明が逆になっています。

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03

マーケティング・リサーチとは、市場の動向や顧客のニーズ、競合他社の動きなどを把握し、企業のマーケティング戦略やビジネス戦略の策定に役立てるための調査活動です。

広告戦略を始め、企業の意思決定にも影響を与える重要な活動の一つです。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. アイトラッキング、fMRI( 機能的磁気共鳴画像 )、GPSなどを通して収集される消費者の意識化されない活動データや言語化が難しい反応データは、消費者が回答するアンケートなどの意識データと併せて分析することで、より正確な調査結果を得ることができる。

選択肢のような調査方法は観察調査における最先端の手法の一つであるため、本選択肢が正解です。

選択肢2. 観察法、インタビュー法、リード・ユーザー法などの探索的調査では、それぞれ収集データの質が異なるため、原則として、探索的調査は調査目的に対して1つの方法で実施される。

探索的調査とは、仮説やアイデアを生むための情報収集や問題点の明確化のために行われます。

調査したい内容によって調査手法が変わるため、調査目的に対して1つの方法で実施されるという点が誤っています。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 新製品開発におけるニーズ探索において、実際に対象製品が使用される家庭にビデオを設置し、一定期間、当該製品の使用状況を観察する調査はギャング・サーベイと呼ばれる。

ギャング・サーベイとは、集団一斉調査とも呼ばれる集団に同時に質問して回答を求める手法のことです。

選択肢の内容は、エスノグラフィーであるため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 量的研究では、データ収集を進めながら徐々に事象の原因や原因の背後に潜む問題点を精緻化していくといった帰納的な方法で仮説を作り出していくのに対して、質的研究では、過去の研究蓄積や理論に基づいて演繹的に仮説を立案し、実験や調査を通して仮説が検証される。

量的研究と質的研究の説明が逆です。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

マーケティング・リサーチについての基本的な知識を問う問題だったので、復習して内容をおさえておきましょう。

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