中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
運営管理 問4(2)

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和3年度(2021年) 問4(2) (訂正依頼・報告はこちら)

以下の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

ある工作機械において、現行の加工条件よりさらに良い条件を探すため、2水準系のL8直交配列表を用いた実験を計画することとなった。調べたい因子および交互作用は、以下のとおりである。

因  子:A、B、C、D
交互作用:A x B、A x C

実験の結果を分散分析し、下表を得た。平均平方および分散比を計算して検定をした結果、有意水準5%( 下表右参照 )で有意となる要因の数として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、分散比計算後、プーリングは行わないこととする。
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この過去問の解説 (3件)

01

「有意判断」に関する問題です。

平均平方=平方和÷自由度

分散比=平均平方÷誤差 

で求めます。

誤差は問題文より4÷1=4です。

分散比が、下表右の有意水準5%より大きい(1倍以上)場合に有意となります。

A

平均平方 6÷1=6

分散比 6÷4=1.5

1.5<161 のため有意ではありません

B

平均平方 25÷1=25

分散比 25÷4=6.25

6.25<18.5 のため有意ではありません

C

平均平方 3÷1=3

分散比 3÷4=0.75

0.75<10.1 のため有意ではありません

D

平均平方 21÷1=21

分散比 21÷4=5.25

5.25<7.71 のため有意ではありません

A×B

平均平方 2÷1=2

分散比 2÷4=0.5

0.5<6.61 のため有意ではありません

A×C

平均平方 2÷1=2

分散比 2÷4=0.5

0.5<5.99 のため有意ではありません

よって、有意となる要因は0個であり

正解は1です。

1.〇

2.×

3.× 

4.×

5.×

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02

それぞれの分散比を算出すると、

A:1.5、B:6.25、C:0.75、D:5.25、A✖️B:0.5、A✖️C:0.5となり有意となる要因はありません。

従って、1.が正解です。

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03

実験計画法についての出題です。

実験計画法とは、効率が良い実験方法を設計して、適切な解析を行うための分析手法です。

正解の導き方を解説します。

 

平均平方は平方和を自由度で除したものです。

本問での自由度はすべて1なので、平均平方と平方和は同じ値になります。

 

分散比は各要因の平均平方を誤差で除して求めます。

要因Aを例にとると、6÷4=1.50と計算できます。

各要因の分散比を図にまとめると以下のようになります。

要因平均平方分散比
A61.50
B256.25
C30.75
D215.25
A✖️B20.50
A✖️C20.50

検定には分散分析表を利用します。

本問での自由度はすべて1でF分布表の有意水準5%であるため、F(1,1,0.05)=161が該当します。

 

各用意の分散比で161以上のものがあればその要因は有意という判定になりますが、該当するものはないため、有意となる要因の数は0という結果になります。

選択肢1. 0

本選択肢が正解です。

選択肢2. 1

本選択肢は不正解です。

選択肢3. 2

本選択肢は不正解です。

選択肢4. 3

本選択肢は不正解です。

選択肢5. 6

本選択肢は不正解です。

まとめ

本問は統計学の知識が求められる難問でした。

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