中小企業診断士の過去問
令和3年度（2021年）
経営法務 問5

景表法は過大な景品による顧客の強引な勧誘を防止するために、景品類の金額等の制限、提供の禁止を定めたものになります。

懸賞には、行う主体が複数社か１社かにより共同懸賞、一般懸賞に分かれます。なおご参考ですが、景品でも懸賞に参加するために、何らかの商品を購入することが前提ではなく、誰でも応募できるものについてはオープン懸賞といって、景表法の対象外になります。

それぞれの留意点が問題の表になります。当然共同懸賞の方が高くなるのはお分かりいただけると思います。Aには３０が、Bには２％が入ります。

実際のテストでこの知識がない場合は、以下のような考えになるでしょうか。共同懸賞が高くなることを踏まえると、Bが2％となっている１，３に絞り込めますが、Ａについては、１００だと高すぎるし、３０ぐらいかなという感覚的な解き方になるかと思います。

よって、正解は１です。

共同懸賞とは複数の事業者が共同して行う懸賞のことで、提供される景品については取引価格を問わず、最高額は一律で30万円と決められております。

また、一般懸賞とは特定商品の購入者を対象とした懸賞のことで、景品の総額は売上予定総額の2％以下と決められております。

以上より、選択肢１が適切です。

不当景品類及び不当表示防止法に基づく、懸賞による景品類の提供に関する景品類の限度額に関する問題です。

まず、懸賞には「オープン型」と「クローズド型」があり、不当景品類及び不当表示防止法が適用されるのは「クローズド型」となります。（オープン型は応募の際に商品やサービスを購入することが条件とされていないため、不当景品類及び不当表示防止法は適用されません）

クローズド型は、一般懸賞、共同懸賞、総付景品の3つに分類されています。

本問では総付景品については問われていないため、一般懸賞と共同懸賞のみ解説します。

・一般懸賞で出てくる数字は2、5、10、20です。

・共同懸賞で出てくる数字は3、30です。

ここでは数字のみに着目していますが、お互いに被る数字はないので混同する恐れはありません（但し、総付景品で2や20が出てくるので、総付景品が問われている過去問題を学習する際には注意してください）。

これだけ知っているだけでも、空欄Aで2択に絞り込むことができ、空欄Bは消去法で正答することができます。