中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
経営情報システム 問8

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 令和3年度(2021年) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

意思決定や計画立案のために、データを収集して加工・分析することがますます重要になってきている。以下の文章の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

意思決定や計画立案のために、組織内で運用される情報システムやデータベースなどからデータを集めて格納しておく場所を( A )と呼ぶ。この( A )から、必要なものだけを利用しやすい形式で格納したデータベースを( B )と呼ぶ。
このような構造化されたデータに加えて、IoT機器やSNSなどからの構造化されていないデータを、そのままの形式で格納しておく( C )が利用されつつある。膨大なデータを蓄積する必要があるため、比較的安価なパブリッククラウドのオブジェクトストレージに格納される場合が多い。
収集されたデータの品質を高めるためには、データ形式の標準化や( D )が重要である。
  • A:データウェアハウス  B:データマート  C:データレイク  D:データクレンジング
  • A:データウェアハウス  B:データレイク  C:データスワンプ  D:データクレンジング
  • A:データマート  B:データウェアハウス  C:データプール  D:データマイグレーション
  • A:データマート  B:リレーショナルデータベース  C:データレイク  D:データマイグレーション
  • A:データレイク  B:データマート  C:データプール  D:データマイニング

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この過去問の解説 (3件)

01

データの利用について、最近ではデータマイニングなどが浸透してるが、そもそもデータをどのように保管しておくかという問題です。

企業活動において、日々様々な情報・データが発生します。データレイクはまず、発生したデータをそのままの形で保管しておく場所になります。よって構造的に保管されていません。しかし何があるかは見えます。一方データスワンプはデータの沼地と訳され、何のデータがあるかわからないものを指します。データレイクになんでもかんでもデータを保管し、何が何かわからなくなった状態と考えていただければいいかもしれません。

あとデータプールですが、一時的にデータを集めておく保管領域のことです。

データを整理し、分析等に活用できる形に整理しているのがデータウェアハウスになります。データウェアハウスの中で、より特定内容に整理されたものをデータマートと呼び、データマートはデータウェアハウスの一部とも考えられます。

以上はデータの保管に関する語句になります。以下の語句はデータの扱いについての語句になります。

まず、データクレンジングですが、データベースなどに保存されているデータの品質を高めることをいいます。正規化や重複をなくすなどです。データクリーニングともいわれます。

データマイニングとは、大容量のデータを分析して因果関係を明らかにしたり、関係がないと思われるものの間の関係を見つけ出す手法のことです。

データマイグレーションとは、異なる種類の装置やソフトウエア、システム、データ形式の間でデータを移管させることです。

リレーショナルデータベースは、複数のデータベースが主キーをもとに関連付けられたものになります。例えば顧客IDを設定し、購入履歴のデータベース、氏名、年齢など個人属性のデータベースなど複数のデータベースが主キーをもとに関連付けられます。こういったデータベースのことを言います。

以上の知識を踏まえ、選択肢を見ていきます。

Aはデータを置いておく場所ですので、3,4のデータマートではありません。

A,Bの関係はデータウェアハウスとそこから特定のデータを持たせるデータマートの関係になります。

Cはなんでもデータを掘り込む内容ですので、データレイクがあてはまります。

そしてデータをきれいにするデータクレンジングがDとなります。

よって、1.が正解です。

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02

・データウェアハウスは、企業のさまざまな活動を介して得られた大量のデータを目的別に整理・統合して蓄積し、意思決定支援などに利用するために、基幹業務用のデータベースとは別に作成するデータベースシステム環境のことです。

・データマートは、利用目的を限定し、利用ユーザを限定した使い方をするもので、データウェアハウスから必要なデータのみ抽出して構築します。

・データレイクは、あらゆるデータをそのままの形で保存しておくデータの格納庫のことです。

・データクレンジングとは、データベースなどに保存されているデータの中から、重複や誤記、表記の揺れなどを探し出して、削除や修整、正規化などを行ない、データの品質を高めることをいいます。

・データスワンプとは、データの沼地という意味です。

・データプールとは、取引パートナーが製品に関する情報を標準形式で入手したり、保守したり、交換したりする、データの集中型リポジトリーのことです。

・データマイグレーションとは、異なる種類の装置やソフトウエア、システム、データ形式の間でデータを移すことです。

・リレーショナルデータベースは、行と列という2次元の表形式で、データの関係を表現するデータベースを指します。

・データマイニングとは、大容量のデータに隠された因果関係やパターンを探索したりモデル化したりするための手法のことです。

従って、1.が正解です。

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03

データの収集および加工・分析に関する問題です。

 

空欄Aから順に絞り込んでいけば、空欄Bで選択肢が1つに絞られます。

空欄A・Bの用語については既知の方も多いと思われますので、過去問題対策を行なっていれば、正答を導き出すことは可能です。

 

空欄C・Dの用語の解説を、以下に行ないます。

空欄Cは、その直前にある「構造化されていないデータを、そのままの形式で格納しておく」という記述がヒントになりますが、選択肢の用語のイメージから正誤判断が可能です。

 

空欄Dは、「収集されたデータの品質を高めるため」という記述から、何らかの加工を施さなければならないことが想像されます。

なお、マイグレーションとは「移転・移動・移設」という意味です。

選択肢1. A:データウェアハウス  B:データマート  C:データレイク  D:データクレンジング

正解の選択肢となります。

選択肢2. A:データウェアハウス  B:データレイク  C:データスワンプ  D:データクレンジング

不適切な選択肢です。

選択肢3. A:データマート  B:データウェアハウス  C:データプール  D:データマイグレーション

不適切な選択肢です。

選択肢4. A:データマート  B:リレーショナルデータベース  C:データレイク  D:データマイグレーション

不適切な選択肢です。

選択肢5. A:データレイク  B:データマート  C:データプール  D:データマイニング

不適切な選択肢です。

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