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中小企業診断士の過去問 令和5年度(2023年) 財務・会計 問21

問題

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効率的市場仮説(セミストロング型)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
   1 .
インサイダー取引によっても、市場の期待を上回る過大なリターンを獲得できない。
   2 .
市場価格は公に入手可能な情報を反映する。
   3 .
市場価格は規則的に変動する。
   4 .
すべての証券の将来の価格は確実に予測できる。
( 中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和5年度(2023年) 問21 )
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この過去問の解説 (2件)

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本問で問われているセミストロング型について簡単に解説します。

 

セミストロング型において、市場価格は一般的な公開情報に基づいて適切に反映されると仮定されます

これは過去の取引データや公開企業情報など、一般に利用可能な情報が市場価格に反映されていると考えるためです。

具体的には、一般の投資家が利用可能な情報を使って優位な投資戦略を構築することは難しいことになります

市場価格はすでにその情報を反映していて、情報の利用可能性が高い場合には即座に価格が変動するため、市場から超過利益を得ることが難しいとされるからです。

 

各選択肢をそれぞれみていきます。

選択肢1. インサイダー取引によっても、市場の期待を上回る過大なリターンを獲得できない。

セミストロング型で考慮するには、一般に入手可能な情報までで、インサイダー情報は考慮に入れないため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 市場価格は公に入手可能な情報を反映する。

セミストロング型の説明として適切であるため、本選択肢が正解です。

選択肢3. 市場価格は規則的に変動する。

セミストロング型で市場価格に反映されているとしている一般に入手可能な情報はランダムに発生するものであるため、市場価格はランダムに変化することになります。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. すべての証券の将来の価格は確実に予測できる。

一般に入手可能な情報から投資家が将来の株価を予測するのは不可能であると定義されています。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

効率的市場仮説には他ウィーク型仮説とストロング型仮説の2つの仮説があります。

こちらも出題された時には、対応できるように基本的な内容は学習しておきましょう。

付箋メモを残すことが出来ます。
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効率的市場仮説(セミストロング型)に基づいて、市場価格は公に入手可能な情報を元に形成され、既知の情報は市場価格に十分に反映されているとされています。つまり、一般の投資家が利用できる情報は市場価格に既に組み込まれており、これを利用して超常的なリターンを得ることは難しいとされています。

選択肢1. インサイダー取引によっても、市場の期待を上回る過大なリターンを獲得できない。

誤りです。効率的市場仮説に基づくと、インサイダー情報も早期に市場に反映され、その情報を利用して安定して過大なリターンを得ることは難しいとされています。したがって、この記述そのものは正確ですが、問題の文脈では最も適切な選択ではありません。

選択肢2. 市場価格は公に入手可能な情報を反映する。

正解です。

選択肢3. 市場価格は規則的に変動する。

誤りです。セミストロング形の効率的市場仮説においては、市場価格は公に入手可能な情報に基づいて形成されるため、規則的な変動は予測可能でないとされます。市場はランダムウォークを示すと考えられています。

選択肢4. すべての証券の将来の価格は確実に予測できる。

誤りです。効率的市場仮説によれば、市場は未来の事象をすでに反映しており、将来の価格の確実な予測は不可能です。市場参加者が入手可能な情報を元に行動するため、未来の価格は不確か性を伴います。

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