中小企業診断士 過去問
令和5年度(2023年)
問101 (運営管理 問10)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度(2023年) 問101(運営管理 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

工数管理や余力管理に関する以下のa~dの記述と用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  仕事量の全体を表す尺度で、仕事を1人の作業者で遂行するのに要する時間。
b  各工程または個々の作業者における、現在の作業負荷状態と現有作業能力の差。
c  作業習熟や改善活動、設計改良などによって作業時間を減らすこと。
d  作業の実施時期をずらすなどにより生産の負荷平準化を行うこと。
  • a:工数  b:作業余裕  c:工数低減  d:工程編成
  • a:工数  b:余力  c:工数低減  d:工数の山積山崩
  • a:工程能力  b:工程能力指数  c:工程分割  d:工数低減
  • a:標準時間  b:作業余裕  c:工程分割  d:工数の山積山崩
  • a:標準時間  b:余力  c:工数の山積山崩  d:工程編成

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この過去問の解説 (2件)

01

工数管理とはプロジェクトや業務を行うときに、時間やリソースを適切に実績と比較しながら管理することです。

余力管理は業務を行っている個人やチームが、余裕を持って業務を行えるようにする管理手法です。

 

a~dの各選択肢をそれぞれ解説します。

 

a:工数

工数とは仕事量の全体を表す尺度のことです。

仕事を一人の作業者で行うために必要な時間を指しているため、本選択肢には工数が該当します。

 

b:余力

余力とは各工程または個々の作業者の現在の負荷状態と現有能力の差のことであるため、本選択肢には余力が該当します。

 

c:工数低減

作業習熟や設計改良などで作業時間を減らすことであるため、本選択肢には工数低減が該当します。

 

d:工数の山積山崩

工数の山積山崩は、生産の負荷平準化のための活動です。

負荷の大きい工程から、負荷の小さい工程に作業を移動させることです。それぞれを山崩し、山積みと呼びます。

そのため本選択肢には、工数の山積山崩が該当します。

 

正しい選択肢の組み合わせは、 a:工数 b:余力 c:工数低減 d:工数の山積山崩 です。

選択肢1. a:工数  b:作業余裕  c:工数低減  d:工程編成

本選択肢は不正解です。

選択肢2. a:工数  b:余力  c:工数低減  d:工数の山積山崩

本選択肢が正解です。

選択肢3. a:工程能力  b:工程能力指数  c:工程分割  d:工数低減

本選択肢は不正解です。

選択肢4. a:標準時間  b:作業余裕  c:工程分割  d:工数の山積山崩

本選択肢は不正解です。

選択肢5. a:標準時間  b:余力  c:工数の山積山崩  d:工程編成

本選択肢は不正解です。

まとめ

工数管理や余力管理が効果的に行われていると、効率的に業務が進捗するため重要視されている管理手法です。

本問で問われている選択肢すべてを理解していなくても、消去法で選択肢を絞り込むこともできました。

実際の試験ではそのようにして回答することも重要です。

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02

製造業の現場に勤められている方であれば、容易に答えられる問題でしょう。これらの用語に馴染みのない方は、しっかりと用語の意味を理解しておくことが重要です。

 

選択肢に掲げられた用語の意味を列挙します。

 

工数:
仕事量の全体を表す尺度で、仕事を1人の作業者で遂行するのに要する時間です。

 

余力:
各工程または個々の作業者における、現在の作業負荷状態と現有作業能力の差です。

 

標準時間:
特定の作業を完了するために必要な時間の目安であり、通常、効率的な条件下での作業を前提として計算されます。

 

作業余裕:
特定の作業やプロジェクトにおける余裕や余地を指します。

 

工程能力指数:
各工程の能力を示す指標であり、作業者がどの程度の負荷を受け入れられるかを示します。

 

工数低減:
作業習熟や改善活動、設計改良などによって作業時間を減らすことです。

 

工程分割:
大きな作業やプロジェクトをより小さな部分に分割することで、管理や実行を容易にすることです。

 

工数の山積山崩:
作業の実施時期をずらすなどにより生産の負荷平準化を行うことで、作業の効率性や生産性を向上させます。

 

工程編成:
作業を効率的に進めるために、適切な工程や作業者を計画し、配置することです。

 

以上から、a~dの解答はそれぞれ、
a:工数  b:余力  c:工数低減  d:工数の山積山崩   
が正解ということが分かります。

 

なお、作業余裕と余力は、概念としては非常に似ていますが微妙な違いがあります。

 

作業余裕は、特定の作業やプロジェクトにおける余裕や余地を指します。これは、作業者や工程が現在の作業負荷に余裕を持っているかどうかを示すものです。作業余裕がある場合、予備の時間やリソースがあり、追加の作業を受け入れることが可能です。

 

一方、余力は、一般的に個々の作業者や工程における作業負荷と能力の差を指します。つまり、余力がある場合、作業者や工程はまだ追加の作業を行う余裕があります。余力は、現在の作業負荷と実際の作業能力との比較を示す指標です。

 

したがって、作業余裕は、作業やプロジェクト全体の状況を示す幅広い概念であり、余力は個々の要素に焦点を当てた具体的な指標です。

 

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