中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
運営管理 問9
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和5年度(2023年) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
下表の5つのJobが、ある1つの設備で作業を実施されるために、順番に到着して待機している。ただし、納期は最初の作業を開始する時刻を起点とした値である。また、5つのJobは連続して処理される。
最初の作業が開始されてからすべてのJobの作業が完了するまでの期間において、各Jobの作業待ち時間の合計値が最小になるディスパッチングルールを、下記の解答群から選べ。
最初の作業が開始されてからすべてのJobの作業が完了するまでの期間において、各Jobの作業待ち時間の合計値が最小になるディスパッチングルールを、下記の解答群から選べ。
- 作業時間が長い順に作業する。
- 作業時間が短い順に作業する。
- 到着が遅い順に作業する。
- 到着が早い順に作業する。
- 納期が早い順に作業する。
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この過去問の解説 (3件)
01
ディスパッチングルールに関する問題です。
手待ち時間が最も少なくなる選択肢を選びます。
不適切です。
この場合の手待ち時間は、
8+(8+7)+(8+7+6)+(8+7+6+5)=70
となります。
適切です。
この場合の手待ち時間は、
4+(4+5)+(4+5+6)+(4+5+6+7)=50
となります。
不適切です。
この場合の手待ち時間は、
7+(7+8)+(7+8+6)+(7+8+6+4)=68
となります。
不適切です。
この場合の手待ち時間は、
5+(5+4)+(5+4+6)+(5+4+6+8)=52
となります。
不適切です。
この場合の手待ち時間は、
6+(6+5)+(6+5+8)+(6+5+8+7)=62
となります。
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02
ディスパッチングルールに関する問題です。
毎年のように出題される論点ですが、各Jobの作業待ち時間の合計値が最小になる組み合わせを計算させる形で出題されることが多いです。
本問は、ディスパッチングルールの特徴を押さえていれば、計算しなくてもピンポイントで正答することができます。
例年よりも難易度が低いため、是非とも正解したいところです。
作業時間が長い順に作業すると、各Jobの作業待ち時間の合計値は70時間となります。
正解の選択肢となります。
なお、各Jobの作業待ち時間の合計値は50時間となります。
到着が遅い順に作業すると、各Jobの作業待ち時間の合計値は68時間となります。
到着が早い順に作業すると、各Jobの作業待ち時間の合計値は52時間となります。
納期が早い順に作業すると、各Jobの作業待ち時間の合計値は62時間となります。
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03
正解は、「作業時間が短い順に作業する。」です。
【基礎知識】
ディスパッチング法とは、スケジューリング手法の一つで、仕事の順序は決めず、それぞれの仕事に優先度を付けて、優先度の高いものを先にやる方法です。
優先度を設定するとき、どういった基準(ディスパッチングルール)によって決めるかで主に以下の5つの方法があります。
1.先着順(FIFO):工程に先着で到着した順番に処理する
2.最小加工時間順(SPT):加工時間が短い順番に処理する
3.最小納期順(EDD):納期が近い順番に処理する
4.最大時間順:作業完了までの時間が最もかかる順番に処理する
5.最小スラック順(SLACK):スラック時間(納期までの時間)が小さなものから処理する。
※スラック時間:(納期 - 現時刻) - 残り総作業時間
ですので、選択肢のやり方は、すべてディスパッチングルールとなっています。それぞれ待ち時間を計算し、納期にも間に合うかをチェックしていきます。
誤り。最大時間順になります。
このとき順番はJ4⇒J5⇒J3⇒J1⇒J2となり、計算すると納期には間に合いますが、待ち時間は70時間となります。
(待ち時間:J4:0時間⇒J5:8時間⇒J3:15時間⇒J1:21時間⇒J2:26時間、計70時間)
正しい。最小加工時間順です。
このとき順番はJ2⇒J1⇒J3⇒J5⇒J4となり、待ち時間の合計は50時間となります。
誤り。最大時間順です。
このとき順番はJ5⇒J4⇒J3⇒J2⇒J1となり、待ち時間の合計は68時間となります。
誤り。先着順です。
このとき順番はJ1⇒J2⇒J3⇒J4⇒J5となり、待ち時間の合計は52時間となります。
誤り。最小納期順です。
このとき順番はJ3⇒J1⇒J4⇒J5⇒J2となり、待ち時間の合計は62時間となります。
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