中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
経営情報システム 問15
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 令和5年度(2023年) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
情報化社会の将来像に関する考え方についての記述として、最も適切なものはどれか。
- 「DX」とは、人件費削減を目的として、企業組織内のビジネスプロセスのデジタル化を進め、人間の仕事をAIやロボットに行わせることを指している。
- 「Society5.0」とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立させる人間中心の社会を指している。
- 「Web3.0」とは、情報の送り手と受け手が固定されて送り手から受け手への一方的な流れであった状態が、送り手と受け手が流動化して誰でもWebを通じて情報を受発信できるようになった状態を指している。
- 「インダストリー4.0」とは、ドイツ政府が提唱した構想であり、AIを活用して人間の頭脳をロボットの頭脳に代替させることを指している。
- 「第三の波」とは、農業革命(第一の波)、産業革命(第二の波)に続いて、第三の波としてシンギュラリティが訪れるとする考え方を指している。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は、「「Society5.0」とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立させる人間中心の社会を指している。」です。
【基礎知識】
情報化の将来像に関する語句の知識を問う問題です。
それぞれの定義をきっちりと押さえることで解くことが必要です。
ただ、よく読むと一般的な知識や記述の違和感である程度対応が可能です。
誤り。DXとは、経済産業省の定義では、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」となっており、人件費削減が目的ではありません。ビジネスモデルの変革や企業文化・風土の改革を通じて競争優位を確立することです。
正しい。society5.0とは、政府による「第5期科学技術基本計画」で提唱された、日本が目指すべき新しい社会を指します。狩猟社会(1.0)、農耕社会(2.0)、工業社会(3.0)と続き、現代は情報社会(4.0)になります。5.0は「サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」と定義されており、重要な技術として、AI、ブロックチェーン、IOTなどがあります。
誤り。Web1.0はインターネットコンテンツに利用者がアクセスするだけの一方向コミュニケーションになります。Web2.0になると、一定のコンテンツが用意されるのは1.0と同様ですが、コンテンツを閲覧するだけでなく、利用者が発信する(2chなど)双方向のコミュニケーションとなっています。Web3.0ではさらに分散化され、コンテンツ自体も利用者が分散して共有していく仕組みになります。ブロックチェーンなどはそれを利用した技術です。問題文はWeb2.0についてになります。
誤り。ドイツ政府提唱は正しいですが、第4次産業革命を起こすと示した方針であり、IOTやAIを活用して工場などの自動化を進めていくものです。
誤り。第三の波として情報革命による脱産業社会(情報化社会)を提唱したものです。
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02
IT用語に関する問題です。
DXは、人件費削減を目的としているだけではありません。
正解の選択肢となります。
本選択肢は、Web2.0の内容です。
インダストリー4.0は、AIを活用して人間の頭脳をロボットの頭脳に代替させることを指しているのではありません。
第三の波とは、情報革命により脱産業社会が到来するという未来の社会全体の概念を示したものであり、シンギュラリティが訪れるという特定の事象のみを指すものではありません。
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