中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問5
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
交易条件指数の変化は、企業を取り巻く取引環境の変化を反映する。日本銀行「全国企業短期経済観測調査」に基づき、2018年から2021年の期間について、中小企業の交易条件指数の推移を見た場合、2020年後半から悪化傾向にある。その理由として、最も適切なものはどれか。
なお、交易条件指数とは、販売価格DIから仕入価格DIを差し引いたものである。販売価格DIは、回答企業の主要製品・サービスの販売価格が前期と比べ、「上昇」と答えた企業の割合から「下落」と答えた企業の割合を引いたものである。仕入価格DIは、回答企業の主要原材料購入価格または主要商品の仕入価格が前期と比べ、「上昇」と答えた企業の割合から「下落」と答えた企業の割合を引いたものである。中小企業とは資本金2千万円以上1億円未満の企業を指す。
なお、交易条件指数とは、販売価格DIから仕入価格DIを差し引いたものである。販売価格DIは、回答企業の主要製品・サービスの販売価格が前期と比べ、「上昇」と答えた企業の割合から「下落」と答えた企業の割合を引いたものである。仕入価格DIは、回答企業の主要原材料購入価格または主要商品の仕入価格が前期と比べ、「上昇」と答えた企業の割合から「下落」と答えた企業の割合を引いたものである。中小企業とは資本金2千万円以上1億円未満の企業を指す。
- 仕入価格DIの上昇が、販売価格DIの上昇を上回っているため。
- 仕入価格DIの低下が、販売価格DIの低下を下回っているため。
- 仕入価格DIは上昇、販売価格DIは低下しているため。
- 仕入価格DIは上昇、販売価格DIは横ばいだったため。
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この過去問の解説 (2件)
01
交易条件指数の推移に関する問題です。
与件文から、「交易条件指数=販売価格DI-仕入価格DI」であることが分かります。
また、中小企業の交易条件指数の推移は2020年後半から悪化傾向にあることも分かります。
2022年度版の中小企業白書によると、2020年後半から販売価格DI・仕入価格DIともに上昇していますが、上昇幅は仕入価格DI>販売価格DIとなっています。
以上から、仕入価格の上昇分を販売価格に転嫁できていないことになります。
正解の選択肢となります。
不適切な選択肢です。
不適切な選択肢です。
不適切な選択肢です。
【補足】
コロナ禍以降、特に2022年春頃から物価が急激に上昇しています。
日本は原材料の多くを輸入に依存していることから、仕入価格上昇の影響を受けやすいという特徴があります。
また、本問では問われていませんが、昨今の円安傾向も仕入価格の負担増加に拍車をかけている要因となっています。
日常生活で実感しているだけに、本問は対応しやすいと思われます。
中小企業の多くが、仕入価格の上昇分を販売価格に転嫁できていません。
「日本が原材料の多くを輸入に依存している」ことや、「円安」傾向は、いち企業の努力ではどうにもならない外部環境の脅威(SWOT分析のT)になります。
外部環境の脅威は完全に回避することは不可能ですが、少しでもその影響を緩和することは可能です。
例えば、パン屋さんに対して、小麦粉の代替品として米粉の使用を提案することが挙げられます。100%完全に米粉に切り替えることは難しいとしても、徐々に小麦粉の比率を下げていくことで将来的には仕入原価の低減が期待できます。
皆さんが中小企業診断士となった後に、そのような緩和策を提案することが企業診断においては必要となります。
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02
正解は、「仕入価格DIの上昇が、販売価格DIの上昇を上回っているため。」です。
【基礎知識】
交易条件指数とは、販売価格DIから仕入価格DIを差し引いたものです。
中小企業白書に、仕入価格DIの上昇が販売価格DIの上昇を上回ったためという記述を見つけることができます。つまり、仕入価格の上昇を販売価格に転嫁できていない状況がわかります。
このように、中小企業の景気や環境に影響を与えている要素や何が起こっているのかが問われます。そういった視点で数値を抑えましょう。
正しい。仕入価格の上昇を販売価格に転嫁できていません。
誤り。仕入価格、販売価格ともに増加しています。最低賃金の上昇や物価が高くなっている現状を考えるとわかると思います。
誤り。物価も高くなってきています。
誤り。物価が高くなってきていますので、間違いです。
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