中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問6
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
財務省「法人企業統計調査季報」に基づき、2018年から2021年の期間について、業種別に借入金月商倍率の推移を比較した場合の記述として、最も適切なものはどれか。
なお、中小企業とは資本金1千万円以上1億円未満の企業とする。借入金月商倍率は、金融機関短期借入金、その他の短期借入金、金融機関長期借入金、その他の長期借入金、社債の合計を月商で除して算出する。業種は、卸売業、小売業、サービス業で比較する。
なお、中小企業とは資本金1千万円以上1億円未満の企業とする。借入金月商倍率は、金融機関短期借入金、その他の短期借入金、金融機関長期借入金、その他の長期借入金、社債の合計を月商で除して算出する。業種は、卸売業、小売業、サービス業で比較する。
- 小売業は、卸売業を上回り、サービス業を下回って推移している。
- 小売業は、サービス業を上回り、卸売業を下回って推移している。
- サービス業は、卸売業を上回り、小売業を下回って推移している。
- サービス業は、小売業を上回り、卸売業を下回って推移している。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
卸売業、小売業、サービス業の、借入金月商倍率の推移の比較を問う問題です。
借入金月商倍率は、与件文に「金融機関短期借入金+その他の短期借入金+金融機関長期借入金+その他の長期借入金+社債/月商」と計算式が与えられています。
ざっくりと言えば、貸借対照表における負債の部/月商になりますので、借入金月商倍率が高い=借入金の比率が高いことを意味しています。
すなわち、借入金の比率が高い業種という観点から選択肢の絞り込みが可能です。
冒頭の解説より、正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、サービス業を下回り、卸売業を上回って推移しています。
冒頭の解説より、サービス業は、卸売業と小売業を上回って推移しています。
冒頭の解説より、サービス業は、小売業と卸売業を上回って推移しています。
【補足】
2018年から2021年の期間に注目すると、この期間中に新型コロナウィルス(以下、新型コロナ)の感染拡大があったため、新型コロナの影響を考える人もいると思います。
結論としては、コロナ以前から借入金月商倍率が高い順はサービス業>小売業>卸売業で変化がありません。ただし、製造業や建設業など他の業種と比較すると、2018年から2021年の期間で借入金月商倍率が高い順は入れ替わっています。
本問では、サービス業、小売業、卸売業の3業種だけが対象であるため、新型コロナの影響は考慮しなくてよいという結論になります。
作問側の立場から考えると、受験生の学習上の負担が大きくならないように、コロナ前後で借入金月商倍率の順番が変わっていない業種で問題を作成した可能性もあります。
参考になった数6
この解説の修正を提案する
02
正解は、「小売業は、卸売業を上回り、サービス業を下回って推移している。」です。
【基礎知識】
当問題は法人企業統計調査季報が出所となっていますが、中小企業経営・中小企業政策では中小企業白書からの二次利用についても出所を原書のままで記載されているため、中小企業白書を抑えておけば大丈夫ということになります。
この借入金月商倍率につきましても中小企業白書2023版に掲載されています。
借入金月商倍率は以下の式で表されます。
借⼊⾦⽉商倍率=(⾦融機関短期借⼊⾦+その他の短期借⼊⾦+⾦融機関⻑期借⼊⾦+その他の⻑ 期借⼊⾦+社債)÷⽉商
つまり、借入金が売上と比較してどういった状況かという指標になります。
傾向としては増加傾向で、特にサービス業、小売業では2020年第2四半期、2021年第2四半期に増加しています。コロナ傾向で借入金が増加し、売上高が減少した傾向がうかがえます。
業種別の順位は以下の通りです。
1位 サービス業 5.8
2位 製造業 4.3
3位 小売業 3.7
4位 建設業 3.1
5位 卸売業 2.4
正しい。コロナの影響を受けたサービス業で大きく悪化しています。小売業も影響を受けていますが、サービス業の方が大きくなっています。
誤り。サービス業がコロナ影響で増えていますので、小売業の方が低くなっています。
誤り。サービス業がコロナ影響で増えていますので、小売業の方が低くなっています。
誤り。卸売業は比較的変化が少ない業種です。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
前の問題(問5)へ
令和5年度(2023年)問題一覧
次の問題(問7)へ