中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問12

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

(株)帝国データバンク「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査」(2019年5月、2020年5月、2021年5月)に基づき、中小企業における直近3年間のBCPの策定状況を見ると、BCPを策定している企業は( A )傾向にある。また、半数近くは、いずれの調査時点でも( B )という回答となっている。
  • A:減少  B:策定していない
  • A:減少  B:策定を検討している
  • A:増加  B:策定していない
  • A:増加  B:策定を検討している

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

事業継続計画(BCP)に関する問題です。

調査期間中(2019年5月、2020年5月、2021年5月)に新型コロナウィルスの感染拡大があったため、出題されているものと思われます。

 

事業継続計画(BCP)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。(中小企業庁ホームページより引用、太字は筆者が加工)

https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html

 

緊急事態はいつ発生するか分かりません。また、中核事業の復旧が遅れると、企業の持続可能性が脅かされ倒産リスクが高まります。そのため、普段から緊急事態を想定して計画を立てておき、訓練(シミュレーション)をしておきましょうというものです。

 

具体的には、

・経営者が不在で連絡が取れない場合を想定して、代理で意思決定を行なう人物を決めておく

・コンピュータのデータは、常にバックアップを取っておく。また、事業所が被災することを想定して、バックアップは物理的に離れた場所に保管しておく

・バックアップは耐火金庫内に保管したり、クラウド上に置いておくなど、複数箇所に分散させることが望ましい

・緊急事態時の連絡方法を決めておく。また、定期的にその連絡方法でやり取りを行なう

選択肢1. A:減少  B:策定していない

不適切な選択肢です。

選択肢2. A:減少  B:策定を検討している

不適切な選択肢です。

選択肢3. A:増加  B:策定していない

正解の選択肢となります。

選択肢4. A:増加  B:策定を検討している

不適切な選択肢です。

参考になった数5

02

正解は、「A:増加  B:策定していない」です。

 

【基礎知識】

帝国データバンク「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査」とありますが、二次利用で中小企業白書2022年度版に掲載されています。

ですので、やはり抑えるべきは中小企業白書ということになります。

 

BCPに関する意識調査結果では、以下の傾向がつかめます。

 ・年々(19年、20年、21年)策定している企業は増加傾向

 ・策定していない企業数は一定程度あり(19年:49%、20年:43%、21年:46%)

 

【選択肢評価】

A:策定している企業数は増加しています。よって、「増加」

B:40%以上が「策定していない」企業となっています。

参考になった数2