中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問16

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

財務省「法人企業統計調査季報」に基づき、2007年から2020年の期間について、中小企業の設備投資(ソフトウェアを除く)の推移を見ると、2020年の設備投資の水準は、リーマン・ショック前の2007年の水準を( A )。
また、中小企業にとってIT投資の重要性は増しているが、同期間について中小企業のソフトウェア投資額を見ると、( B )傾向で推移している。
なお、中小企業は資本金1千万円以上1億円未満の企業とする。
  • A:上回る  B:大幅な減少
  • A:上回る  B:横ばい
  • A:下回る  B:大幅な増加
  • A:下回る  B:大幅な減少
  • A:下回る  B:横ばい

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「A:下回る  B:横ばい」です。

 

【基礎知識】

「法人企業等賢調査季報」とありますが、中小企業白書2022年度版(Ⅰ‐17、Ⅰ‐19、20)からの出題です。

 

〇中小企業の設備投資(ソフトウェア除く)

設備投資(ソフトウェアを除く)の水準はグラフより以下の点が読み取れます。

・中小企業より、大企業の方が大きく、約2倍の水準(2021年度)。

・企業規模に関わらず、2007年のリーマンショック以降大きく減少し、その後横ばい傾向。

・中小企業の設備投資は2020年度にやや減少したものの、2021年度にはやや増加。

 

〇中小企業のソフトウェア投資

グラフより読み取れる内容は以下の通りです。

・中小企業より、大企業の方が大きく、約4倍の水準(2021年度)。

・大企業では2018~2019年ごろから増加。中小企業では2021年に増加し、足元は横ばい傾向。

※おそらくDX等が叫ばれていく中、大企業が先行して進みだし、遅れて中小企業も取り組みを始めた様子がうかがえる。

 

【選択肢評価】

A:「下回る」 リーマンショックにより大きく投資額は減少しています。

B:「横ばい」 2020年度まで横ばいで推移し、2021年度に少し増加に転じています。

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02

中小企業の設備投資(ソフトウェアを除く)の推移を問う問題です。

 

空欄Aは、リーマン・ショック前の2007年と2020年を比較している点がポイントです。リーマン・ショックにより、設備投資に大きな負の影響があったことが推察されます。

 

空欄Bは、「中小企業にとってIT投資の重要性は増しているが」という記述がヒントになります。

「中小企業にとってIT投資の重要性は増しているが、ソフトウェア投資額は大幅な減少傾向で推移」

「中小企業にとってIT投資の重要性は増しているが、ソフトウェア投資額は横ばい傾向で推移」

「中小企業にとってIT投資の重要性は増しているが、ソフトウェア投資額は大幅な増加傾向で推移」

 

この中から、日本語として違和感のある選択肢を排除していくことで、選択肢が絞り込みやすくなります。

選択肢1. A:上回る  B:大幅な減少

不適切な選択肢です。

選択肢2. A:上回る  B:横ばい

不適切な選択肢です。

選択肢3. A:下回る  B:大幅な増加

不適切な選択肢です。

選択肢4. A:下回る  B:大幅な減少

不適切な選択肢です。

選択肢5. A:下回る  B:横ばい

正解の選択肢となります。

参考になった数1