中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問17

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

企業を取り巻く環境が大きく変化する中、これまでの事業の常識や経験が通用しにくい状況が生まれている。こうした状況下で企業が生き残るために重要性を増しているのが、デザインの考え方や手法を経営の中に取り入れる「デザイン経営」である。
特許庁は、既にデザイン経営を実践し、一定の実績をあげている中小企業にインタビューを行い、デザイン経営の要素や実践例をまとめた『中小企業のためのデザイン経営ハンドブック みんなのデザイン経営』を2021年に取りまとめた。
本ハンドブックに関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  中小企業のデザイン経営に対する取り組み方を、「会社の人格形成」「企業文化の醸成」「価値の創造」という3つのフレームで整理している。
b  デザイン経営を実行するためには、経営者の決断が重要であるが、成果を上げるためには社員一人一人の意識改革が欠かせない。
  • a:正  b:正
  • a:正  b:誤
  • a:誤  b:正
  • a:誤  b:誤

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「a:正  b:正」です。

 

【基礎知識】

『中小企業のためのデザイン経営ハンドブック みんなのデザイン経営』からとありますが、中小企業白書2022年度版(Ⅱ‐92~)からの出題です。

 

経済産業省、特許庁は2018年に経営にデザインを取り組む「デザイン経営」の重要性を伝えてきましたが、浸透しにくい中小企業向けに2021年にハンドブックを発行しています。

その中で、デザイン経営を3つの枠組みと9つの要素に整理しています。

 

①   会社の人格形成(キャラクターの確立からはじめる)

・MISSION:意志と情熱を持つ

・IDENTITY:歴史や強みを棚卸する

・VISION:未来を妄想する

 

②   企業文化の醸成(カルチャーの醸成からはじめる)

・BEHAVIOR:社員の行動変容を促す

・COLLABO-RATION:社内外の仲間を巻き込む

・STORY-TELLING:魅力ある物語を発信する

 

③   価値の創造(モノ・サービスの創出からはじめる)

・INSIGHT:人を観察・洞察する

・PROTO-TYPING:実践と失敗を繰り返す

・EXECUTION:心をつかむモノ・サービスをつくる

 

・中小企業のためのデザイン経営ハンドブック みんなのデザイン経営

https://www.jpo.go.jp/introduction/soshiki/design_keiei/chusho.html

 

これらの取り組みを促進していくためには、当然経営者の決断が重要ですが、成果を上げるためには社員一人一人の意識改革が欠かせません。中小企業の場合は人数規模が比較的小さいことから、浸透させやすく、デザイン経営に向いていると言えます。

 

【選択肢評価】

a 正しい。3つのフレームと9つの要素で形成されています。

b 正しい。中小企業にとっては浸透させやすく、デザイン経営に向いていると言えます。

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02

『中小企業のためのデザイン経営ハンドブック みんなのデザイン経営』からの出題です。

 

同ハンドブックの内容までフォローできていない場合は、解答群の記述内容から判断するしかありませんが、解答群の中でもbが対応しやすいと思われます。

選択肢1. a:正  b:正

正解の選択肢となります。

選択肢2. a:正  b:誤

不適切な選択肢です。

選択肢3. a:誤  b:正

不適切な選択肢です。

選択肢4. a:誤  b:誤

不適切な選択肢です。

参考になった数2