中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問38

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

以下は、電子部品製造業を営むX氏(従業員10名)と中小企業診断士Y氏との会話である。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。

X氏:「令和5年度に法人化を予定しているのですが、法人税について教えていただけますか。」
Y氏:「中小企業の法人税率は、大法人と比較して、軽減されています。」
X氏:「具体的には、どのような制度になっているのでしょうか。」
Y氏:「資本金または出資金の額が( A )の法人などの年所得( B )の部分にかかる法人税率は、令和7年3月31日までの措置として、( C ) に引き下げられています。詳しくは、国税局または税務署の税務相談窓口などにお問い合わせください。」

会話の中の空欄BとCに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • B:600万円以下  C:15%
  • B:600万円以下  C:19%
  • B:800万円以下  C:15%
  • B:800万円以下  C:19%

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この過去問の解説 (2件)

01

中小企業の法人税率軽減措置に関する問題です。

空欄Bは基本的な知識で対応可能であり、空欄Cも「令和7年3月31日までの措置として」という表記から絞込み可能です。

選択肢1. B:600万円以下  C:15%

Bが不適切です。

選択肢2. B:600万円以下  C:19%

B・Cいずれも不適切です。

選択肢3. B:800万円以下  C:15%

正解の選択肢となります。

選択肢4. B:800万円以下  C:19%

Cが不適切です。

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02

正解は、「B:800万円以下  C:15%」です。

 

【基礎知識】

中小法人の法人税の軽減税率の問題(2024年度末まで、令和5年度の税制改正で2023年度末⇒2025年度末までに延長)です。特に中小法人が優遇されますが、定義が厳しくなってきていますので、きっちりと抑えましょう。

 

〇法人税の軽減税率(普通法人)

大企業

⇒一律23.20%

中小法人

⇒800万円まで:15%

 適用除外法人は19%

 800万円超:23.20%

※適用除外事業者は「その事業年度開始の日前3年以内に終了した各事業年度の所得金額の年平均額が15億円を超える法人」

 

〇中小法人の定義

資本金もしくは出資金の額が1億円以下で、次の条件に当てはまらないもの

 

①大規模法人の傘下にあり、発行株式数の2分の1以上が所有された法人

②複数の大規模法人との間に支配関係があり、発行株式数の3分の2以上が所有された法人

③常時雇用の従業員が1,000人を超えている法人

選択肢1. B:600万円以下  C:15%

誤り。Bは800万円以下になります。

選択肢2. B:600万円以下  C:19%

誤り。Bは800万円以下、Cは15%になります。19%は適用除外法人の場合です。

選択肢3. B:800万円以下  C:15%

正しい。記載の通りです。

選択肢4. B:800万円以下  C:19%

誤り。Cは15%になります。19%は適用除外法人の場合です。

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