中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
経済学・経済政策 問11

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和5年度 再試験(2023年) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

下図のような需要曲線Dと供給曲線Sで形成される、ある食品(上級財)の市場において、当初Pが均衡価格であったとする。この価格を上昇させる要因の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  当該食品の健康増進効果に関する知見の広まり
b  当該食品の生産技術の進歩
c  政府による生産補助金の交付
d  家計の所得の増大
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  • aとb
  • aとc
  • aとd
  • bとc
  • bとd

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、需要曲線(D)と供給曲線(S)の変動要因によって、均衡価格がどのように変化するかを問うものです。均衡価格は、需要と供給のバランスによって決まります。したがって、価格を上昇させるためには、需要の増加や供給の減少が必要です。この問題では、選択肢にある要因が需要や供給にどのような影響を与えるかを考え、価格上昇に繋がる要因を見極めることがポイントです。
a. 当該食品の健康増進効果に関する知見の広まり

これは需要を増加させる要因です。食品の健康効果が広まることで、消費者がその食品をより多く求めるようになります。需要の増加は需要曲線を右方にシフトさせ、供給が変わらない場合には価格が上昇します。よって、これは価格を上昇させる要因です。

b. 当該食品の生産技術の進歩

これは供給を増加させる要因です。生産技術が進歩することで、企業はより少ないコストで多くの食品を生産できるようになり、供給が増加します。供給の増加は供給曲線を右方にシフトさせ、価格は下落する可能性が高いです。したがって、これは価格を上昇させる要因ではありません。

c. 政府による生産補助金の交付

これは供給を増加させる要因です。政府が生産者に補助金を交付することで、生産コストが下がり、供給が増加します。供給が増えることで供給曲線は右方にシフトし、価格は下落する方向に動きます。したがって、これも価格を上昇させる要因ではありません。

d. 家計の所得の増大

これは需要を増加させる要因です。特にこの食品が「上級財」であるため、家計の所得が増えると、消費者はその食品に対してより多くの支出を行うようになります。結果的に需要が増加し、需要曲線が右にシフトします。供給が一定であれば価格は上昇します。したがって、これも価格を上昇させる要因です。

選択肢1. aとb

この選択肢は不適切です。

選択肢2. aとc

この選択肢は不適切です。

選択肢3. aとd

この選択肢は適切です。

選択肢4. bとc

この選択肢は不適切です。

選択肢5. bとd

この選択肢は不適切です。

まとめ

需要曲線の右方シフト(需要の増加):消費者の嗜好の変化、家計の所得増加、商品の人気の高まりなどが主な要因です。

供給曲線の右方シフト(供給の増加):技術進歩や政府の補助金などで生産コストが低下すると、供給が増え、価格は下がる方向に動きます。

上級財:家計の所得が増えると、消費量が増える財。所得が増大すれば、需要が増加し、価格は上昇する傾向があります。

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