中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
経済学・経済政策 問13

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和5年度 再試験(2023年) 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

ある個人が与えられた所得の下で、X財とY財を購入できるものとする。下図には、それぞれ異なる所得に基づく予算制約線ABと予算制約線CDが描かれており、また、予算制約線ABと点Eで接する無差別曲線と、予算制約線CDと点Fで接する無差別曲線が描かれている。
この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
問題文の画像
  • X財、Y財ともに、下級財である。
  • X財、Y財ともに、必需財である。
  • X財は下級財であり、Y財は上級財である。
  • X財は上級財であり、Y財は下級財である。
  • X財は必需財であり、Y財は奢侈(しゃし)財である。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、予算制約線無差別曲線の分析に基づいて、X財とY財がどのような性質を持つ財であるかを判断するものです。特に、財の性質として上級財下級財必需財奢侈財といった区別が重要です。問題では、所得が変化したときに、X財とY財の消費量がどのように変化するかに基づいて、その財がどのような性質を持つかを考察します。

選択肢1. X財、Y財ともに、下級財である。

下級財とは、所得が増加すると消費量が減少する財を指します。図を確認すると、所得が増加した(予算制約線がABからCDに移動した)際に、X財の消費量は増加しているため、X財は下級財ではありません。また、Y財も消費量が変動しているため、どちらも下級財とは言えません。したがって、この選択肢は誤りです。

選択肢2. X財、Y財ともに、必需財である。

必需財とは、所得が増加しても消費量があまり変化しない財を指します。図を見る限り、X財もY財も、所得が増加したときに消費量が変化しているため、必需財とは言えません。よって、この選択肢も誤りです。

選択肢3. X財は下級財であり、Y財は上級財である。

下級財は、所得が増加したときに消費量が減少する財ですが、図では、所得が増加してX財の消費量が増加していることから、X財は下級財ではありません。一方、Y財も上級財の特徴(所得増加に伴う消費量増加)とは異なります。したがって、この選択肢も誤りです。

選択肢4. X財は上級財であり、Y財は下級財である。

上級財とは、所得が増加したときに消費量が増加する財です。図を見ると、予算制約線がABからCDに移動した際、X財の消費量が増加していることから、X財は上級財と考えられます。対照的に、Y財の消費量は所得の増加に伴って減少しているため、Y財は下級財と考えられます。したがって、この選択肢が最も適切です。

選択肢5. X財は必需財であり、Y財は奢侈(しゃし)財である。

必需財は、所得が増加しても消費量があまり増加しない財ですが、X財の消費量は所得の増加に伴って増加しているため、必需財とは言えません。また、奢侈財は、所得の増加に伴って消費が大幅に増加する財ですが、Y財の消費量はむしろ減少しています。したがって、この選択肢も誤りです。

まとめ

上級財:所得が増加したときに消費量が増加する財。人々の所得が増えると、より多く購入される。

下級財:所得が増加したときに消費量が減少する財。所得が増えると、むしろ消費が減少することがある。

必需財:所得が増加しても、消費量があまり変化しない財。生活必需品に多く見られ、価格変動に対して需要が安定している。

奢侈財:所得が増加した際に、消費が大幅に増加する高級品。高所得者ほど多く購入する傾向がある。

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