中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問27 (財務・会計 問2)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問27(財務・会計 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

以下の取引を仕訳するとき、販売時のクレジット売掛金の金額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

クレジット払いにより、商品を650,000円(税抜)で販売した。信販会社へのクレジット手数料は販売代金の2 %であり、販売時に認識する。なお、消費税の税率は10 %とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。また、商品売買は三分法により記帳している。
  • 635,700円
  • 637,000円
  • 700,700円
  • 702,000円

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、クレジット販売におけるクレジット手数料消費税の処理に関する正しい理解が問われています。販売時のクレジット売掛金の金額を正しく計算するためには、商品の売価、クレジット手数料、消費税の金額を分けて計算し、売掛金の総額を求める必要があります。

販売価格の計算

商品の販売価格は650,000円(税抜)です。

消費税率は10%なので、消費税額は次のように計算します:

消費税額 = 650,000円 × 10% = 65,000円

したがって、税込み販売額は以下の通りです:

税込み販売額 = 650,000円 + 65,000円 = 715,000円

クレジット手数料の計算

クレジット手数料は販売代金の2%で、650,000円に対して計算されます(クレジット手数料には消費税は課税されません)。

クレジット手数料 = 650,000円 × 2% = 13,000円

クレジット売掛金の計算

クレジット売掛金は、税込み販売額からクレジット手数料を差し引いた金額です:

クレジット売掛金 = 715,000円 - 13,000円 = 702,000円

選択肢1. 635,700円

この選択肢は不適切です。

選択肢2. 637,000円

この選択肢は不適切です。

選択肢3. 700,700円

この選択肢は不適切です。

選択肢4. 702,000円

この選択肢は適切です。

まとめ

消費税の処理:税抜方式では、商品価格に対して消費税を計算し、税込価格を求めます。

クレジット手数料の処理:クレジット手数料は販売代金の一部として処理し、手数料には消費税がかからないことに注意が必要です。

三分法:売上、売掛金、手数料を適切に仕訳することが求められます。

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02

三分法による仕訳の知識を問う問題です。与件文の取引の流れを仕分けると、以下のようになります。

(借方)(貸方)
売掛金715,000売上650,000
仮払消費税等65,000
販売手数料13,000未払金13,000

・消費税の税率10%より消費税は650,000×0.1=65,000円となり、税込販売価格は650,000+65,000円=715,000円

・クレジット手数料は販売代金(注:税込金額)の2%より、手数料は715,000×0.02=13,000円

 

与件文より、クレジット手数料には消費税は課税されないため、税込金額で計算しているクレジット手数料を控除する必要があります。

以上から、販売時のクレジット売掛金の金額は715,000-13,000=702,000円となります。

選択肢1. 635,700円

冒頭の解説より、販売時のクレジット売掛金の金額は702,000円であるため不適切な選択肢です。

選択肢2. 637,000円

冒頭の解説より、販売時のクレジット売掛金の金額は702,000円であるため不適切な選択肢です。

選択肢3. 700,700円

冒頭の解説より、販売時のクレジット売掛金の金額は702,000円であるため不適切な選択肢です。

選択肢4. 702,000円

冒頭の解説より、販売時のクレジット売掛金の金額は702,000円であるため正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

簿記の仕訳の知識が問われていますが、仕訳が分からなければ正答できない内容ではありません。

 

商品販売時には消費税がかかるがクレジット手数料には消費税がかからないことの区別と、クレジット手数料は「販売代金の2%」の計算をしなければならない(税込金額×0.02)ため時間がかかりますが、解答群の金額から逆算して正答を導き出すことも十分可能です。

(計算した金額が解答群になければ、計算方法が間違っていることが分かるため)

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