中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問35 (財務・会計 問10)
問題文

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問題
中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問35(財務・会計 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

- 不利差異: 8,400円
- 不利差異: 8,500円
- 不利差異:109,200円
- 不利差異:110,500円
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、標準原価計算を用いた作業時間差異の計算に関するものです。作業時間差異は、標準作業時間と実際作業時間の差異に基づき、標準単価を掛けて算出します。この差異によって生じる不利差異の金額を計算します。
当月の標準作業時間の計算
問題に提示された各在庫の進捗度を基に、当月に必要とされる標準作業時間を計算します。
完成品(180個)
標準作業時間 = 180個 × 4時間 = 720時間
月末仕掛品(40個、進捗度75%)
標準作業時間 = 40個 × 4時間 × 75% = 120時間
月初仕掛品(80個、進捗度50%)
月初仕掛品は前月からの持ち越し分であり、当月の作業には含まれませんので、差し引きます。
標準作業時間 = -80個 × 4時間 × 50% = -160時間
したがって、当月の標準作業時間は次の通りです:
720時間(完成品) + 120時間(月末仕掛品) - 160時間(月初仕掛品) = 680時間
実際作業時間の確認
実際にかかった作業時間は、当月の実際原価に基づき、690時間です。
作業時間差異の計算
作業時間差異(時間)は、標準作業時間と実際作業時間の差異として計算されます。
作業時間差異(時間) = 標準作業時間 - 実際作業時間 = 680時間 - 690時間 = -10時間(不利差異)
作業時間差異の金額計算
不利差異の金額を求めるために、標準労務費(850円/時間)を掛けます。
作業時間差異の金額 = 作業時間差異(時間) × 標準労務費単価 = -10時間 × 850円 = 8,500円(不利差異)
不適切な選択肢です。
適切な選択肢です。
不適切な選択肢です。
不適切な選択肢です。
作業時間差異は、標準で予定された時間と実際にかかった時間の差に基づいて計算されます。
標準作業時間の計算では、月初仕掛品や月末仕掛品の進捗度を考慮し、当月に必要とされる作業時間を正確に求めます。
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02
差異分析(標準原価計算)に関する問題です。
本問は計算過程が必要になるため、ある程度の時間を消費しなければ解けません。
ただし、出題パターンは決まっているので、同じ過去問題を繰り返し解いて自分なりの解答手順を習得しましょう。
・資料(2)の内容をT勘定にする→問題用紙の余白に描く
80
(40)
140
(170)
40
(30)
資料(2)内の加工進捗度を基準に、数値を算出します。
・月初仕掛品80個(50%)→40個
・月末仕掛品40個(75%)→30個
完成品は180個のため、右側が合計210個と確定します。当月は210-40=170と、差分から求めます。
(当月の生産量は170個となります)
・資料(1)から完成品を1個作るのに4時間かかるため、標準作業時間は680時間となります(170個×4時間)。
→資料(3)から、実際にかかった作業時間は690時間となります。
・差異分析のボックスを問題用紙の余白に描く
上記差異分析のボックスから、労務費は10円の有利差異(10円節約できた)、労働時間は10時間の不利差異(10時間余計にかかった)であることが分かります。
本問では作業時間差異が問われており、(標準作業時間-実際作業時間)×標準労務費によって求めます。
(680-690)×850=▲8,500円(▲はマイナス=不利差異)となります。
※本問では関係ありませんが、賃金差異も計算できるようにしておきましょう。(作業時間差異と賃金差異の組み合わせ問題も出題されたことがあります)
その場合は、(標準労務費-実際労務費)×実際作業時間となり、(850-840)×690=6,900円の有利差異となります。
冒頭の解説より、作業時間差異は不利差異:8,500円であるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、作業時間差異は不利差異:8,500円であるため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、作業時間差異は不利差異:8,500円であるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、作業時間差異は不利差異:8,500円であるため不適切な選択肢です。
【補足】
「同じ過去問題を繰り返し解く」のは、自分なりの解答手順を習得するためです。答えを覚えるためではありません。
自分なりの解答手順が身についたら大体同じ時間で解けるようになるので、その時間を測っておき、他の類問でも大体同じ時間で解けるかどうかを試してください。(勿論、正解することが必要です)
財務会計は試験時間が60分で毎年25マーク出題されるため、見直しの時間を考慮すると、1問最大2分以内で解く必要があります。
もし解くのに毎回2分以上かかり、解答手順を見直しても短縮することが難しいようであれば、選択肢から解答を絞り込む(逆算して推測する→本問の場合は全て「不利差異」ですが、「有利差異」との組み合わせになっていれば有利差異の選択肢を除外できます)、1分程度で解答できる問題を増やして2分以上かかる問題に時間を配分する(1分で解いて正解することが必要になります)、といった対策を検討する必要があります。
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