中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
財務・会計 問10

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和5年度 再試験(2023年) 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

当工場は標準原価計算を採用している。以下の資料に基づき、作業時間差異として最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、直接材料は工程の始点で全量投入している。
問題文の画像
  • 不利差異: 8,400円
  • 不利差異: 8,500円
  • 不利差異:109,200円
  • 不利差異:110,500円

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、標準原価計算を用いた作業時間差異の計算に関するものです。作業時間差異は、標準作業時間と実際作業時間の差異に基づき、標準単価を掛けて算出します。この差異によって生じる不利差異の金額を計算します。

 

当月の標準作業時間の計算

問題に提示された各在庫の進捗度を基に、当月に必要とされる標準作業時間を計算します。

 

完成品(180個)
標準作業時間 = 180個 × 4時間 = 720時間

月末仕掛品(40個、進捗度75%)
標準作業時間 = 40個 × 4時間 × 75% = 120時間

月初仕掛品(80個、進捗度50%)

月初仕掛品は前月からの持ち越し分であり、当月の作業には含まれませんので、差し引きます。

標準作業時間 = -80個 × 4時間 × 50% = -160時間

したがって、当月の標準作業時間は次の通りです:

720時間(完成品) + 120時間(月末仕掛品) - 160時間(月初仕掛品) = 680時間

 

実際作業時間の確認

実際にかかった作業時間は、当月の実際原価に基づき、690時間です。

 

作業時間差異の計算

作業時間差異(時間)は、標準作業時間と実際作業時間の差異として計算されます。

作業時間差異(時間) = 標準作業時間 - 実際作業時間 = 680時間 - 690時間 = -10時間(不利差異)

 

作業時間差異の金額計算

不利差異の金額を求めるために、標準労務費(850円/時間)を掛けます。

作業時間差異の金額 = 作業時間差異(時間) × 標準労務費単価 = -10時間 × 850円 = 8,500円(不利差異)

選択肢1. 不利差異: 8,400円

不適切な選択肢です。

選択肢2. 不利差異: 8,500円

適切な選択肢です。

選択肢3. 不利差異:109,200円

不適切な選択肢です。

選択肢4. 不利差異:110,500円

不適切な選択肢です。

まとめ

作業時間差異は、標準で予定された時間と実際にかかった時間の差に基づいて計算されます。

標準作業時間の計算では、月初仕掛品や月末仕掛品の進捗度を考慮し、当月に必要とされる作業時間を正確に求めます。

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