中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問64 (企業経営理論 問15)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問64(企業経営理論 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

集団のリーダーには、集団の目標を達成するためにメンバーを従わせるパワーが求められる。パワーの源泉に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。
  • リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。
  • リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。
  • リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。
  • リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。

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この過去問の解説 (3件)

01

パワーの源泉、つまりリーダーシップ論についての出題です。

リーダーシップとは、目標達成のために他者に影響を与える力のことです。

本問は不適切な選択肢を選ぶ問題ですので注意してください。

 

各選択肢をそれぞれみていきます。

選択肢1. リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。

個人に起因するリーダーシップの一つである専門力の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。

組織に起因していて、組織の地位をリーダーシップの源泉とする正当権力の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。

組織に起因していて、懲罰を与えられる点をリーダーシップの源泉とする強制力の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。

報酬に価値を見出すのはリーダーではなく、メンバーであるため説明として不適切です。

そのため本選択肢が正解です。

選択肢5. リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。

個人に起因するリーダーシップの一つである同一化の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

リーダーシップの源泉を改めてまとめると以下のようになります。

 

組織に起因するもの

報酬力

・強制力

・正当権力

 

個人に起因するもの

・専門力

・同一化

 

本問で問われた内容は復習しておさえておきましょう。

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02

パワー(力)の源泉に関する問題です。本問では、最も「不適切」なものを選択させる設定になっていることに注意してください。

 

パワーの源泉には、本人が資質として備えているパワーと、上司などの立場上の役割として本人に与えられるパワーがあります。

選択肢1. リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。

冒頭の解説より、専門力(expert power)は本人が資質として備えているパワーの源泉であり、適切な記述です。

 

したがって、本問では不正解の選択肢となります。

 

選択肢2. リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。

冒頭の解説より、正当権力(legitimate power)は立場上の役割として本人に与えられるパワーの源泉であり、適切な記述です。

 

したがって、本問では不正解の選択肢となります。

選択肢3. リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。

冒頭の解説より、強制力(coercive power)は立場上の役割として本人に与えられるパワーの源泉であり、適切な記述です。

 

したがって、本問では不正解の選択肢となります。

選択肢4. リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。

冒頭の解説より、報酬力(reward power)は立場上の役割として本人に与えられるパワーの源泉であり、適切な記述です。

 

ただし、報酬に価値を見出すのはリーダーではなくメンバーのため、本問では最も不適切となり正解の選択肢となります。

選択肢5. リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。

冒頭の解説より、同一化による力(referent power)は本人が資質として備えているパワーの源泉であり、適切な記述です。

 

したがって、本問では不正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

パワーの源泉の説明としては全ての選択肢が正しい記述でしたが、それ以外の記述で誤りがあるという設定でした。

 

「中小企業診断士として必要な知識を問う」という試験の主旨にはそぐわないと思われますが、パワーの源泉の復習としては良問です。

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03

リーダーシップ理論における、パワーの源泉に関する問題です。

選択肢1. リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。

専門力に関する説明となっています。

そのため、誤った選択肢です。

選択肢2. リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。

正当権力に関する説明となっています。

そのため、誤った選択肢です。

選択肢3. リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。

強制力に関する説明となっています。

そのため、誤った選択肢です。

選択肢4. リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。

報酬力はメンバーが報酬に価値を見出すことで生まれます。

そのため、誤った記述となっており正しい選択肢です。

選択肢5. リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。

同一化に関する説明となっています。

そのため、誤った選択肢です。

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