中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
企業経営理論 問15

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度 再試験(2023年) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

集団のリーダーには、集団の目標を達成するためにメンバーを従わせるパワーが求められる。パワーの源泉に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。
  • リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。
  • リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。
  • リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。
  • リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。

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この過去問の解説 (1件)

01

パワーの源泉、つまりリーダーシップ論についての出題です。

リーダーシップとは、目標達成のために他者に影響を与える力のことです。

本問は不適切な選択肢を選ぶ問題ですので注意してください。

 

各選択肢をそれぞれみていきます。

選択肢1. リーダーが専門的な技術や知識を有する場合、メンバーが目標達成のためにその専門性に依存するならば、リーダーはメンバーに対して専門力(expert power)を持つ。

個人に起因するリーダーシップの一つである専門力の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. リーダーが組織階層上の公式の地位に就く場合、リーダーの職位権限がメンバーから受け入れられるならば、リーダーはメンバーに対して正当権力(legitimate power)を持つ。

組織に起因していて、組織の地位をリーダーシップの源泉とする正当権力の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. リーダーがメンバーに解雇、停職、あるいは降格などの懲罰を与えられる場合、メンバーがそれらの懲罰を望まないならば、リーダーはメンバーに対して強制力(coercive power)を持つ。

組織に起因していて、懲罰を与えられる点をリーダーシップの源泉とする強制力の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. リーダーがメンバーに昇給、昇進を与えたり、魅力的な仕事を割り当てられる場合、リーダーがそれらの報酬に価値を見出すならば、リーダーはメンバーに対して報酬力(reward power)を持つ。

報酬に価値を見出すのはリーダーではなく、メンバーであるため説明として不適切です。

そのため本選択肢が正解です。

選択肢5. リーダーがメンバーにとって好ましい資質や個性を備えている場合、メンバーがそれらを称賛しリーダーのようになりたいという欲求を持つならば、リーダーはメンバーに対して同一化による力(referent power)を持つ。

個人に起因するリーダーシップの一つである同一化の説明として適切です。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

リーダーシップの源泉を改めてまとめると以下のようになります。

 

組織に起因するもの

報酬力

・強制力

・正当権力

 

個人に起因するもの

・専門力

・同一化

 

本問で問われた内容は復習しておさえておきましょう。

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