中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
企業経営理論 問27

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度 再試験(2023年) 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

サービス(デジタル財を除く)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 形がある製品との比較におけるサービスの特性の1つは無形性である。サービスには製品がもつモノとしての形がない。例えばホテルに宿泊する場合、ホテルには建物や客室などのように形があり無形ではないため、ホテル業はサービスではない。
  • サービスは無形性や変動性のために、消費者が事前にサービスの品質を評価することが不可能である。またサービスを提供する企業の側でも、サービスの品質を適切に測定し把握する必要があるが、サービスの無形性や変動性のために、品質を測定することは不可能である。
  • 製品との比較におけるサービスの特性の1つは消滅性である。サービスは提供されるその場で生産され、消えてしまうため、製品のようにあらかじめ在庫としてかかえておくことができない。
  • 製品との比較におけるサービスの特性の1つは同時性である。サービスには形がないため、複数のユーザーが同時に同じサービスを利用することが可能である。このようなサービスの特性を同時性といい、原則一人のユーザーが1つの製品を使用するモノの特性とは異なっている。
  • 製品との比較におけるサービスの特性の1つは変動性である。サービスは提供者個人間では変動するが、提供者個人内では変動しない。

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この過去問の解説 (1件)

01

本問で問われているサービス財の特徴を簡単にまとめます。

名称特徴
無形成サービス財には形がなく、物理的な接触ができないため品質を事前に判断しにくいことです。
非均一性(変動性)サービスの提供者や提供する状況により、同じ内容のサービスでも品質が一定ではないことです。
消滅性サービス財には形がないため、在庫としてあらかじめ用意できないことです。
同時不可分性サービスの提供と消費は同時に発生します。
需要の変動需要が時間や季節、あるいは景気などによって大きく変動することです。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 形がある製品との比較におけるサービスの特性の1つは無形性である。サービスには製品がもつモノとしての形がない。例えばホテルに宿泊する場合、ホテルには建物や客室などのように形があり無形ではないため、ホテル業はサービスではない。

ホテルでは宿泊するための様々なサービスを提供しているので、ホテル業はサービス業の一つです。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. サービスは無形性や変動性のために、消費者が事前にサービスの品質を評価することが不可能である。またサービスを提供する企業の側でも、サービスの品質を適切に測定し把握する必要があるが、サービスの無形性や変動性のために、品質を測定することは不可能である。

無形成や変動性のために品質の評価が難しいだけであり、口コミなど評価をする方法は存在します。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 製品との比較におけるサービスの特性の1つは消滅性である。サービスは提供されるその場で生産され、消えてしまうため、製品のようにあらかじめ在庫としてかかえておくことができない。

消滅性の説明として適切です。

そのため本選択肢が正解です。

選択肢4. 製品との比較におけるサービスの特性の1つは同時性である。サービスには形がないため、複数のユーザーが同時に同じサービスを利用することが可能である。このようなサービスの特性を同時性といい、原則一人のユーザーが1つの製品を使用するモノの特性とは異なっている。

同時性とは、サービスの提供と消滅が同時に発生することです。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢5. 製品との比較におけるサービスの特性の1つは変動性である。サービスは提供者個人間では変動するが、提供者個人内では変動しない。

提供者個人内、つまり提供者のメンタルやモチベーションによっても変動すると考えられます。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

本問でも問われた無形性などのサービス財の特徴は一次試験だけではなく、二次試験でも重要なポイントになる論点です。

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