中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
企業経営理論 問31

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度 再試験(2023年) 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

顧客満足に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 期待不一致理論によると、顧客の事前の期待よりも事後のパフォーマンス評価の方が高くなると喜びが生まれ、顧客満足は高くなる。したがって、高い顧客満足を実現している企業は、サービス経験前のプロモーションを実施しないか、極めて控えめに実施することによって、事前の期待を小さくすることに注力する。
  • 顧客満足は、顧客が製品やサービスを得るために要する価格や時間などのコストと、製品やサービスを得ることで得られる機能性や喜びなどのベネフィットとの比として定義される。
  • 顧客ロイヤルティは、心理的ロイヤルティと行動的ロイヤルティから構成される。そして顧客満足は、心理的ロイヤルティに影響を与え、行動的ロイヤルティには影響を大して与えない。
  • 製品やサービスを経験した後は、そのパフォーマンス評価が次回の購入・利用の際の期待値になる。したがって、期待不一致理論に基づくと、企業は次回の購入・利用の際に前回と同等以上のサービスを提供しなければ、顧客満足を得ることはできない。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

顧客満足について改めて簡単にまとめると、顧客が商品を購入したり、サービスを利用した際に、抱いていた期待を上回る価値や体験ができたによって、どれだけの満足度を得られたのかを表すものです。

高い顧客満足度を実現できれば、顧客ロイヤリティが向上してリピートにつながるので、企業にとって重要なポイントと考えられています。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 期待不一致理論によると、顧客の事前の期待よりも事後のパフォーマンス評価の方が高くなると喜びが生まれ、顧客満足は高くなる。したがって、高い顧客満足を実現している企業は、サービス経験前のプロモーションを実施しないか、極めて控えめに実施することによって、事前の期待を小さくすることに注力する。

事後のパフォーマンス評価の高さが顧客満足を向上させることにつながりますが、プロモーションが控えめすぎるとそもそも顧客に認知されません

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. 顧客満足は、顧客が製品やサービスを得るために要する価格や時間などのコストと、製品やサービスを得ることで得られる機能性や喜びなどのベネフィットとの比として定義される。

顧客満足は、コストとベネフィットの差として定義されています

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 顧客ロイヤルティは、心理的ロイヤルティと行動的ロイヤルティから構成される。そして顧客満足は、心理的ロイヤルティに影響を与え、行動的ロイヤルティには影響を大して与えない。

心理的ロイヤルティと行動的ロイヤルティの双方に影響を与えます

行動的ロイヤルティが高いと起こす行動はリピート購入です。気に入った商品やサービスはリピートするので、理解しやすいかと思います。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. 製品やサービスを経験した後は、そのパフォーマンス評価が次回の購入・利用の際の期待値になる。したがって、期待不一致理論に基づくと、企業は次回の購入・利用の際に前回と同等以上のサービスを提供しなければ、顧客満足を得ることはできない。

期待不一致論の説明として適切です。

そのため本選択肢が正解です。

まとめ

顧客満足も重要論点のため学習は必須です。

各用語の意味はともかく、自身がどのような経験をすると商品やサービスを気に入ったり、逆に2度と購入しないかを思い返してみると理解しやすいと思います。

参考になった数0