中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問154 (経営情報システム 問7)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問154(経営情報システム 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業でも検品・棚卸などの業務で商品の個体識別にRFIDやQRコードが用いられるようになってきた。これらに関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  QRコードでは、数字だけではなく英字、ひらがなや漢字のデータを扱うことができる。
b  QRコードでは、コードの一部に汚れや破損があっても元のデータを復元できる。
c  RFIDでは、複数のRFタグのデータを一括して読み取ることができる。
d  RFIDでは、3個の検出用シンボルにより、RFタグのデータを読み取ることができる。
  • a:正  b:正  c:正  d:誤
  • a:正  b:正  c:誤  d:正
  • a:誤  b:正  c:正  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:正  d:正
  • a:誤  b:誤  c:誤  d:正

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この過去問の解説 (3件)

01

問題を解く際のポイントは、

 

1,技術の違いを明確にする(QRコード vs RFID)

2,QRコードの誤り訂正機能や扱えるデータ形式を理解する

3,RFIDの一括読み取り機能を認識する

 

各記述の解説は以下の通りです。

 

a. QRコードでは、数字だけではなく英字、ひらがなや漢字のデータを扱うことができる。 → 正

QRコードは、数字(0〜9)、英字(A〜Z)、ひらがな・カタカナ、漢字、記号、バイナリデータなどを扱うことができます。

 

b. QRコードでは、コードの一部に汚れや破損があっても元のデータを復元できる。 → 正

QRコードには誤り訂正機能(エラー訂正機能)が備わっており、一定範囲の汚れや破損があってもデータの復元が可能です。

一般的な使用では30%程度までの破損が許容されます。

 

c. RFIDでは、複数のRFタグのデータを一括して読み取ることができる。 → 正

RFID(Radio Frequency Identification)は、電波を用いてタグに記録されたデータを非接触で読み取る技術です。

RFIDタグは複数同時に読み取ることができるため、大量の物品の識別や棚卸作業の効率化に活用されています。

 

d. RFIDでは、3個の検出用シンボルにより、RFタグのデータを読み取ることができる。 → 誤
「3個の検出用シンボル」という表現は、QRコードに関連するものです。

QRコードには3つの位置検出パターン(シンボル)があり、これによりQRコードの向きや位置を認識してデータを正しく読み取ることができます。
一方、RFIDは電波を利用してタグの情報を読み取る技術であり、QRコードのような検出用シンボルを必要としません。

 

よって正しい選択肢は、「a:正  b:正  c:正  d:誤」です。

まとめ

1. QRコードとRFIDの特徴を正確に理解する

QRコードとRFIDはどちらも個体識別やデータ管理に用いられる技術ですが、仕組みや用途が異なる ため、混同しないように注意が必要です。

・QRコードは画像として印刷され、スキャナーやカメラで読み取る。

・RFIDは電波を用いて非接触で読み取る。

・QRコードには 誤り訂正機能があり、一部が汚れていても復元可能。

・RFIDは 一括読み取りが可能であり、複数のタグを同時に識別できる。

 

2. QRコードに関する技術的な知識

QRコードに関して、誤り訂正機能やデータの種類に関する記述が正しいかどうかを確認する必要があります。

数字だけでなく、英字、ひらがな、漢字、バイナリデータ など幅広く扱える。

誤り訂正機能 により、QRコードの一部が汚れたり破損しても復元できる。

 

3. RFIDの仕組みとQRコードの違い

RFIDはQRコードと違い、以下のような特性を持つことを押さえておくと、誤った選択肢を排除しやすくなります。

・電波を利用してデータを読み取る ため、非接触 でスキャンが可能。

・複数のタグを一括で読み取れる ため、棚卸し業務などに適している。

・QRコードのような 3つの検出用シンボルは存在しない。

参考になった数8

02

RFIDやQRコードに関する問題です。両者の特徴が問われています。

 

・QRコードの特徴(出所:デンソーウェーブ「QRコードとは」) https://www.qrcode.com/about/

 

バーコードの数10倍~数100倍の情報量を扱うことが可能

数字・英字・漢字・カナ・ひらがな・記号・バイナリ・ 制御コード等のあらゆるデータを扱うことが可能→解答群a

コードの一部に汚れや破損があってもデータの復元が可能な「誤り訂正機能」をもっている→解答群b

QRコード内の3ヶ所の切り出しシンボルにより、360°どの方向からでも高速な読み取りが可能→解答群d

最大で16個のQRコードに分割して表現することが可能。逆に、複数に分割された情報を1つのデータとして連結することも可能

 

・RFIDの特徴(出所:デンソーウェーブ「RFIDとは(基礎編)」 

https://www.denso-wave.com/ja/adcd/fundamental/rfid/rfid/index.html

 

かざすだけで、複数タグを一括で読める→解答群c

距離が離れていても読み取れる

箱の中に隠れたタグも読み取れる

表面が汚れていても読み取れる

選択肢1. a:正  b:正  c:正  d:誤

冒頭の解説より、「a:正、b:正、c:正、d:誤」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤  d:正

冒頭の解説より、「a:正、b:正、c:、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢3. a:誤  b:正  c:正  d:誤

冒頭の解説より、「a:、b:正、c:正、d:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:正

冒頭の解説より、「a:、b:、c:正、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

冒頭の解説より、「a:、b:、c:、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

QRコードについてはキャッシュレス決済などで馴染みがあると思いますが、RFIDについては商品にタグとして取り付けて使用します。

 

たとえば、無人レジの前に商品を持って行くだけで、何も精算業務をしていないのに商品点数と合計金額が表示されたという経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。(ユニクロの店舗などで導入されています) 

 

これは、商品に取り付けられたRFタグが、無線を通じてタグの読み取り機に反応しているためです。

 

RFタグを商品に取り付けることにより、以下のような効果が期待できます。

・従来の検品作業では、商品が入った箱を開けて実際に数をカウントする必要があるが、箱を開けることなく一瞬で数をカウントしてくれるため検品作業の大幅な省力化が可能になる。

・商品の価格を変更する際には値札ラベルを貼り直す作業が必要になるが、商品マスタに登録されている価格データを変更するだけで価格を一括で変更できる。(商品コードが同一の場合のみ)

参考になった数1

03

RFIDやQRコードに関する問題です。

 

a:適切です。

b:適切です。

c:適切です。

d:不適切です。3個の検出用シンボルにより、RFタグのデータを読み取ることができるのはQRコードです。

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