中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問158 (経営情報システム 問11)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問158(経営情報システム 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 業務と情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジーの4つの体系で分析して、全体最適を図るという考え方である。
  • 財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から、ビジネスを評価するという考え方である。
  • 実世界をオブジェクトの観点からモデル化し、各々のオブジェクトを機能と状態で定義するという考え方である。
  • 生産・販売・物流・会計・人事などの基幹業務を統合し管理することで、全体最適を図るという考え方である。
  • ソフトウェアの機能をサービスという部品とみなして、サービスのモジュールを組み合わせてシステムを構築するという考え方である。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題を解答するポイントは、

「エンタープライズ・アーキテクチャ(EA)」の定義と関連する概念の違いを正しく理解すること です。

選択肢1. 業務と情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジーの4つの体系で分析して、全体最適を図るという考え方である。

(正)

エンタープライズ・アーキテクチャ(EA) とは、組織全体の業務と情報システムを 「ビジネス(業務)」「データ(情報)」「アプリケーション(応用)」「テクノロジー(技術)」 の4つの階層に分けて整理し、全体最適を図るフレームワークです。
これは、企業や行政の情報システムを効率的に管理・運用するための重要な考え方とされています。

選択肢2. 財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から、ビジネスを評価するという考え方である。

(誤)

バランスト・スコアカード(BSC)の考え方であり、EAとは異なります。

選択肢3. 実世界をオブジェクトの観点からモデル化し、各々のオブジェクトを機能と状態で定義するという考え方である。

(誤)

オブジェクト指向の考え方であり、EAとは無関係です。

選択肢4. 生産・販売・物流・会計・人事などの基幹業務を統合し管理することで、全体最適を図るという考え方である。

(誤)

ERP(Enterprise Resource Planning)の概念であり、EAとは異なります。

 

選択肢5. ソフトウェアの機能をサービスという部品とみなして、サービスのモジュールを組み合わせてシステムを構築するという考え方である。

(誤)

SOA(サービス指向アーキテクチャ)の概念であり、EAとは異なります。

 

まとめ

EAは、業務と情報システムの全体最適を図るフレームワーク であり、以下の4つの体系で整理されます。

 

① ビジネスアーキテクチャ(BA): 業務プロセスの構造

② データアーキテクチャ(DA): 情報の構造

③ アプリケーションアーキテクチャ(AA): システム構造

④ テクノロジーアーキテクチャ(TA): IT基盤の構造

 

この考え方を反映している選択肢 「業務と情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジーの4つの体系で分析して、全体最適を図るという考え方である。」 が正解です。

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02

EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)に関する問題です。

 

EAとは、組織の目標達成に貢献するために経営戦略とIT戦略の整合性を確保し、ビジネスアーキテクチャ、データアーキテクチャ、アプリケーションアーキテクチャ、テクノロジーアーキテクチャの4つの要素を組み合わせて最適化する手法です。

選択肢1. 業務と情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジーの4つの体系で分析して、全体最適を図るという考え方である。

冒頭の解説より、EAの記述であるため正解の選択肢となります。

選択肢2. 財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から、ビジネスを評価するという考え方である。

本選択肢は、バランスト・スコアカード(balanced scorecard:BSC)の記述であるため不適切な選択肢です。

 

定量的な財務指標が企業の業績として注目されがちですが、顧客・業務プロセス・学習と成長という視点からも評価を行なうことによって財務指標中心の業績管理の欠点を補い、4つの視点からバランスよくマネジメントしようとする経営管理手法として提唱されています。

選択肢3. 実世界をオブジェクトの観点からモデル化し、各々のオブジェクトを機能と状態で定義するという考え方である。

本選択肢は、オブジェクト指向アーキテクチャ(object oriented architecture:OOA)の記述であるため不適切な選択肢です。

 

なお、「実世界をオブジェクトの観点からモデル化」するという記述は、令和2年(2020年)度の経営情報システム第3問の与件文にも登場しており、OOAのキーワードとして紐づけて暗記すると良いでしょう。

選択肢4. 生産・販売・物流・会計・人事などの基幹業務を統合し管理することで、全体最適を図るという考え方である。

本選択肢は、ERP(Enterprise Resource Planning)の記述であるため不適切な選択肢です。

 

なお、本選択肢の記述は令和3年(2021年)度の経営情報システム第17問解答群イとほぼ同じです。本問の出題からわずか2年前のため、過去問題を復習していれば、確実に選択肢から排除できると思います。

 

 

選択肢5. ソフトウェアの機能をサービスという部品とみなして、サービスのモジュールを組み合わせてシステムを構築するという考え方である。

本選択肢は、サービス指向アーキテクチャ(service oriented architecture:SOA)の記述であるため不適切な選択肢です。

 

なお、本選択肢の記述は令和3年(2021年)度の経営情報システム第17問解答群ウとほぼ同じです。本問の出題からわずか2年前のため、過去問題を復習していれば、確実に選択肢から排除できると思います。

 

SOAのキーワードとしては、「ソフトウェアの機能をサービスという部品とみなす」の部分を紐づけて暗記すると良いでしょう。

まとめ

【補足】

 

本問は判断に迷うとすればERPとの2択であり、過去問題で復習できていればERP以外の選択肢は明らかに違うと判断できるため対応しやすい内容です。

参考になった数0

03

EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)に関する問題です。

選択肢1. 業務と情報システムを、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジーの4つの体系で分析して、全体最適を図るという考え方である。

適切です。

選択肢2. 財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から、ビジネスを評価するという考え方である。

不適切です。

バランススコアカードの説明です。

選択肢3. 実世界をオブジェクトの観点からモデル化し、各々のオブジェクトを機能と状態で定義するという考え方である。

不適切です。

オブジェクト指向の説明です。

選択肢4. 生産・販売・物流・会計・人事などの基幹業務を統合し管理することで、全体最適を図るという考え方である。

不適切です。

ERPの説明です。

選択肢5. ソフトウェアの機能をサービスという部品とみなして、サービスのモジュールを組み合わせてシステムを構築するという考え方である。

不適切です。

サービス指向アーキテクチャの説明です。

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