中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問160 (経営情報システム 問13)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問160(経営情報システム 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

システム開発手法に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  DevOpsは、開発と運用のフェーズを明確に分離してシステムの導入や更新を行う方法をいう。
b  XPは、外部から見たときの振る舞いを保ちつつソフトウェアの内部構造を変化させていく方法をいう。
c  フィーチャ駆動開発は、ユーザにとって価値のある小さな機能のかたまりを単位として、実際に動作するソフトウェアを短期反復的に開発し、完成に近づけていく方法をいう。
d  リーンソフトウェア開発は、随時ミーティングを設けつつスプリントと呼ばれる周期を繰り返しながら完成に近づけていく方法をいう。
  • a:正  b:正  c:誤  d:誤
  • a:正  b:誤  c:誤  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:正  d:正
  • a:誤  b:誤  c:正  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:誤  d:正

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この過去問の解説 (2件)

01

各開発手法の基本概念を正しく理解し、特にアジャイル開発に関連する手法の違いを把握することが重要です。

 

aについて

DevOps(Development + Operations)は、開発(Dev)と運用(Ops)の連携を強化し、継続的な開発・運用・改善を行う手法です。

開発と運用のフェーズを明確に分離するのではなく、一体化することで迅速なシステム導入・更新を可能にします。

 

bについて

XP(エクストリーム・プログラミング)は、アジャイル開発手法の一種であり、テスト駆動開発(TDD)やペアプログラミング、継続的インテグレーションなどを活用して開発を進める手法です。
「外部から見たときの振る舞いを保ちつつソフトウェアの内部構造を変化させる」 という説明は、リファクタリングの概念に近いですが、XP自体の定義とは異なります。

 

cについて

フィーチャ駆動開発(FDD:Feature-Driven Development) は、ユーザにとって価値のある機能(フィーチャ)を単位として、短期間の反復(イテレーション)を行いながら、実際に動作するソフトウェアを開発し、完成に近づける手法です。

 

dについて

リーンソフトウェア開発(Lean Software Development) は、製造業におけるリーン生産方式の考え方をソフトウェア開発に適用したもので、無駄の削減、迅速な開発、継続的な改善などを重視します。
スプリントという用語は、スクラム(Scrum)に関連する概念であり、リーンソフトウェア開発の特徴とは異なります。

選択肢1. a:正  b:正  c:誤  d:誤

【誤】

選択肢2. a:正  b:誤  c:誤  d:誤

【誤】

選択肢3. a:誤  b:誤  c:正  d:正

【誤】

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:誤

【正】

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

【誤】

まとめ

・DevOpsは「開発と運用の統合」がキーワード。

・XPは「アジャイルの一種でテスト駆動開発やリファクタリング重視」。

・フィーチャ駆動開発(FDD)は「ユーザー価値のある機能単位で反復開発」。

・リーン開発には「スプリント」という概念はなく、無駄削減が主目的。

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02

システム開発手法に関する問題です。各解答群で挙げられている用語を、以下に整理します。

 

・DevOps(デブオプス)

「Development(開発)」と「Operations(運用)」を組み合わせた造語で、開発チームと運用チームが協力してより迅速な開発プロセスを実現する組織体制の構築を目的とします。

→「開発と運用のフェーズを明確に分離」することではなく、解答群aは誤りです。

 

・XP(エクストリームプログラミング)

「イテレーション」とよばれる設計、実装、テストを短期間で何度も繰り返すサイクルを特徴としています。イテレーション(iteration)には「反復」「繰り返し」という意味があります。

→解答群bは「リファクタリング」の記述であるため誤りです。

 

・リーンソフトウェア開発

運営管理で出題される「リーン生産方式」をソフトウェア開発に応用したもので、「ムダをなくす」「学習を促進する」「決定を遅らせる」「速く提供する」「チームに権限を与える」「品質を追求する」「全体を最適化する」という7つの原則があります。

→解答群dは「スクラム」の記述であるため誤りです。

 

解答群cは正しい記述となります。

選択肢1. a:正  b:正  c:誤  d:誤

冒頭の解説より、「a:、b:、c:、d:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢2. a:正  b:誤  c:誤  d:誤

冒頭の解説より、「a:、b:誤、c:、d:誤」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢3. a:誤  b:誤  c:正  d:正

冒頭の解説より、「a:誤、b:誤、c:正、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. a:誤  b:誤  c:正  d:誤

冒頭の解説より、「a:誤、b:誤、c:正、d:誤」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

冒頭の解説より、「a:誤、b:誤、c:、d:」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

本問で問われている用語は過去にも出題履歴があり、難易度的にも十分正答が狙えるレベルです。

 

全ての用語を正誤判断できなくても、運営管理のリーン生産方式からイメージしやすい解答群dと、平成時代からよく出題されている解答群aの2つが分かるだけでも消去法で正答できます。

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