中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問196 (中小企業経営・中小企業政策 問9(1))
問題文
経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1997年度から2020年度の期間について、中小企業の海外展開の推移を見た場合、直接外国企業との取引を行う企業の割合(直接輸出企業割合)は、直接投資企業割合を一貫して( A )いる。大企業と中小企業の直接輸出企業割合の推移を同じ期間で比較すると、中小企業の直接輸出企業割合は大企業を一貫して( B )いる。
また、2017年度から2021年度の期間について、中小企業の輸出実施企業と輸出非実施企業の労働生産性の推移を見ると、輸出実施企業の労働生産性は、輸出非実施企業を一貫して( C )いる。
そして、(株)東京商工リサーチが実施したアンケート調査(「中小企業が直面する経営課題に関するアンケート調査」)に基づき、製造業、卸売業、情報通信業について海外展開の実施状況を見ると、「海外展開をしている」割合は、( D )が、( E )よりも高く、( F )よりも低い。
なお、経済産業省「企業活動基本調査」の調査対象企業の規模は、従業者50人以上かつ資本金額または出資金額3,000万円以上である。
また、アンケート調査は、2022年12月において、全国30,000社の中小企業を対象として実施された(有効回答6,278件、回収率20.9%)。アンケート調査における海外展開とは、直接輸出、間接輸出、直接投資、業務提携を指す。
文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和6年度(2024年) 問196(中小企業経営・中小企業政策 問9(1)) (訂正依頼・報告はこちら)
経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、1997年度から2020年度の期間について、中小企業の海外展開の推移を見た場合、直接外国企業との取引を行う企業の割合(直接輸出企業割合)は、直接投資企業割合を一貫して( A )いる。大企業と中小企業の直接輸出企業割合の推移を同じ期間で比較すると、中小企業の直接輸出企業割合は大企業を一貫して( B )いる。
また、2017年度から2021年度の期間について、中小企業の輸出実施企業と輸出非実施企業の労働生産性の推移を見ると、輸出実施企業の労働生産性は、輸出非実施企業を一貫して( C )いる。
そして、(株)東京商工リサーチが実施したアンケート調査(「中小企業が直面する経営課題に関するアンケート調査」)に基づき、製造業、卸売業、情報通信業について海外展開の実施状況を見ると、「海外展開をしている」割合は、( D )が、( E )よりも高く、( F )よりも低い。
なお、経済産業省「企業活動基本調査」の調査対象企業の規模は、従業者50人以上かつ資本金額または出資金額3,000万円以上である。
また、アンケート調査は、2022年12月において、全国30,000社の中小企業を対象として実施された(有効回答6,278件、回収率20.9%)。アンケート調査における海外展開とは、直接輸出、間接輸出、直接投資、業務提携を指す。
文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- A:上回って B:上回って C:上回って
- A:上回って B:下回って C:上回って
- A:上回って B:下回って C:下回って
- A:下回って B:上回って C:下回って
- A:下回って B:下回って C:下回って
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この過去問の解説 (3件)
01
正解の組み合わせは次の通りです。
A:上回って
B:下回って
C:上回って
・Aについて(上回って)
中小企業の直接輸出企業割合(外国企業と直接取引する企業の割合)は、直接投資企業割合(海外に拠点を持つ企業の割合)を上回っています。
中小企業にとって、海外に直接投資をすることは資金や経営資源の面でハードルが高いですが、輸出であれば比較的取り組みやすいからです。そのため、直接輸出企業割合は直接投資企業割合を上回っています。
・Bについて(下回って)
大企業と中小企業の直接輸出企業割合を比べると、大企業の方が高い割合を示しています。
大企業は海外との取引ネットワークが強く、輸出のための体制が整っていることが多いため、中小企業よりも輸出を行う割合が高くなります。したがって、中小企業の直接輸出企業割合は大企業を下回っています。
・Cについて(上回って)
輸出を行う企業は、海外市場での競争を通じて業務の効率化や技術革新が進み、生産性が向上する傾向があります。
輸出をしない企業と比べると、輸出企業はより高い収益性や効率性を求められるため、結果として労働生産性も高くなります。そのため、輸出実施企業の労働生産性は輸出非実施企業を上回っています。
誤りです。
正しいです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
中小企業では、直接輸出を行う企業の割合が、海外に直接投資する企業の割合よりも高くなっています。しかし、大企業と比較すると、輸出を行う中小企業の割合は低くなります。また、輸出を行う企業は、行わない企業に比べて労働生産性が高い傾向があります。
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02
経済産業省「企業活動基本調査」から、中小企業の海外展開の推移を問う問題です。
本問では、海外展開(直接輸出、間接輸出、直接投資、業務提携)の中の直接輸出と直接投資の比較が問われています。
以下に、直接輸出と直接投資の知識を整理します。
・直接輸出
企業が自ら輸出を行なうこと
・直接投資
企業が海外に自社の法人を設立すること、あるいは出資により海外現地法人(他企業)の経営に参画すること
以上から、海外展開のしやすさでは直接輸出>直接投資となります。(空欄A)
大企業との比較では、直接輸出・直接投資いずれの場合でも大企業には適いません。(空欄B)
中小企業の輸出実施企業と輸出非実施企業を労働生産性で比較した場合、海外も含めてビジネスを行なう場合と日本国内のみでビジネスを行なう場合との比較になるため、優劣のイメージはしやすいと思います。(空欄C)
以上から、空欄BとCだけでも選択肢を1つに絞り込むことは可能です。
冒頭の解説より、「A:上回って、B:下回って、C:上回って」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「A:上回って、B:下回って、C:上回って」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、「A:上回って、B:下回って、C:上回って」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「A:上回って、B:下回って、C:上回って」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「A:上回って、B:下回って、C:上回って」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。
【補足】
本問の出所は、中小企業白書2023から以下のとおりです。(白書は中小企業庁のホームページから無料ダウンロード可能です)
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/PDF/chusho.html
・空欄AとB
第2部-第1章-第4節の1「中小企業・小規模事業者の海外展開の状況」から、
第2-1-75図「企業規模別に見た、直接輸出・直接投資企業割合の推移」(Ⅱ-104ページ)
・空欄C
第2部-第1章-第4節の2「海外展開実施による企業業績への影響」②労働生産性から、
第2-1-79図「輸出実施企業と輸出非実施企業の労働生産性」(Ⅱ-108ページ)
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03
中小企業の統計データに関する出題です。
本問では、直接輸出企業割合や
輸出実施企業と輸出非実施企業の
労働生産性の比較について問われています。
本問で問われている点については下記のとおりです。
・直接輸出企業割合は直接投資企業割合を一貫して上回っている
・中小企業の直接輸出企業割合は大企業を一貫して下回っている
・輸出実施企業の労働生産性は、輸出非実施企業を一貫して上回っている
なお、本問に関しては、中小企業白書2023
第2部ー第1章ー第4節 1.中小企業・小規模事業者の海外展開の状況
及び、同節 2.海外展開実施による企業業績への影響に記載があります。
不適切
冒頭の解説より不適切です。
適切
冒頭の解説より適切です。
不適切
冒頭の解説より不適切です。
不適切
冒頭の解説より不適切です。
不適切
冒頭の解説より不適切です。
A欄については、
中小企業は経営資源が限られることから、
海外展開にあたっては、
直接投資よりも直接輸出が取り組みやすいことを
イメージできると思います。
B欄については、
大企業は経営資源の限られる中小企業に比べて
海外展開に積極的であることを
イメージできると思います。
C欄については、
輸出実施を通じて労働生産性が向上する、あるいは
そもそも輸出実施企業には労働生産性の高い企業が多い
ことをイメージできると思います。
以上により正解を判断することは可能といえます。
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