技術士の過去問
平成27年度(2015年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問23
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問題
技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
植物や動物のクローン作製技術に関する次の記述の、( )に入る語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
植物の場合、( ア )であるオーキシン及びサイトカイニンを高濃度に含む培地で、根や葉の一部を培養すると( イ )と呼ばれる不定形の未分化な細胞塊が得られる。次に、( ア )の組成を変えて( イ )を培養すると再分化し、元の植物と同じ遺伝情報を持つクローンが得られる。
一方、ほ乳類の場合、植物のように分化した細胞の培養を行うだけでは個体をつくることはできない。あらかじめ( ウ )を除去した( エ )に体細胞から取り出した( ウ )を移植して培養した後、母胎に入れることによってクローンを作製する。このようにしてつくられたクローンを体細胞クローンと呼ぶ。
植物の場合、( ア )であるオーキシン及びサイトカイニンを高濃度に含む培地で、根や葉の一部を培養すると( イ )と呼ばれる不定形の未分化な細胞塊が得られる。次に、( ア )の組成を変えて( イ )を培養すると再分化し、元の植物と同じ遺伝情報を持つクローンが得られる。
一方、ほ乳類の場合、植物のように分化した細胞の培養を行うだけでは個体をつくることはできない。あらかじめ( ウ )を除去した( エ )に体細胞から取り出した( ウ )を移植して培養した後、母胎に入れることによってクローンを作製する。このようにしてつくられたクローンを体細胞クローンと呼ぶ。
- ア:植物ホルモン イ:プロトプラスト ウ:核 エ:未受精卵
- ア:植物ホルモン イ:カルス ウ:核 エ:未受精卵
- ア:植物ホルモン イ:カルス ウ:胚 エ:卵原細胞
- ア:アミノ酸 イ:カルス ウ:胚 エ:末受精卵
- ア:アミノ酸 イ:プロトプラスト ウ:胚 エ:卵原細胞
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この過去問の解説 (3件)
01
オーキシンやサイトカイニンは植物の成長に関係する植物ホルモンなので、アは植物ホルモンです。
アミノ酸はタンパク質を構成する栄養素であり、不正解です。
培地中にオーキシンやサイトカイニンが豊富に存在すると、カルスという未分化の細胞塊が見れれます。イはカルスです。カルスは、別の細胞への分化能を持っています。
プロトプラストは、植物細胞から細胞壁を取り除いたものであり、間違いです。
ほ乳類の体細胞クローン作成には、核を除去した未受精卵に体細胞の核を移植します。したがって、ウは核、エは未受精卵です。
また胚とは受精卵が卵割を始めた初期の形状を表すものであり、卵原細胞は卵細胞が成熟する前の細胞のため、ともに不正解です。
ア:植物ホルモン イ:カルス ウ:核 エ:未受精卵 なので、2が正解です。
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02
生物学に関する問題も技術士試験では必出です。中学〜高校程度の生物学の基本的な事項をしっかり復習しておきましょう。
まず、問題文を最初から丁寧に読んでいきます。オーキシンやサイトカイニンは代表的な植物ホルモンです。したがって、この時点で、選択肢は1. 2. 3.に絞られます。
続いて、植物の不定形の未分化な細胞塊のことは「カルス」といいます。したがって、この時点で選択肢は2.3.に絞られます。
ほ乳類の体細胞クローンの作製は、あらかじめ核を除去した未受精卵に体細胞から取り出した核を移植して培養し、母胎に入れるという方法で進めていきます。したがって、正解選択肢は2.ということになります。
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03
植物の場合、[(ア)植物ホルモン ]であるオーキシン及びサイトカイニンを高濃度に含む培地で、根や葉の一部を培養すると[(イ)カルス ]と呼ばれる不定形の末分化な細胞塊が得られる。次に、[(ア)植物ホルモン ]の組成を変えて[(イ)カルス ]を培養すると再分化し、元の植物と同じ遺伝情報を持つクローンが得られる。
一方、ほ乳類の場合、植物のように分化した細胞の培養を行うだけでは個体をつくることはできない。あらかじめ[(ウ)核 ]を除去した[(エ)未授精卵 ]に体細胞から取り出した[(ウ)核 ]を移植して培養した後、母胎に入れることによってクローンを作製する。このようにしてつくられたクローンを体細胞クローンと呼ぶ。
以上より各解答は、
(ア)植物ホルモン (イ)カルス (ウ)核 (エ)未受精卵
となることから、正解は2です。
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