技術士の過去問
平成27年度(2015年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問22

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問題

技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

資源と金属製造に関する次の記述の、(   )に入る金属の組合せとして最も適切なものはどれか。

金属の地殻中の存在量は、( ア )が( イ )より多いが、年間世界生産量は( イ )の方が多い。( ウ )は存在量が少なく可採年数も短いため、資源節約の面からみればリサイクルの重要性が高い。金属製造のための鉱石は、ほとんどが酸化鉱であるが、( ウ )は硫化鉱、( エ )は炭酸塩鉱も原料となる。反応性に富む卑金属は、炭素や水素を用いた普通の還元法では金属採取が困難であるため、( ア )、( エ )は溶融塩電解法が工業化されている。また、( オ )は、電解法で作製した( エ )を使って、塩化物から金属への還元が行われており、( ア )から( オ )の中でトン当たりの価格は( オ )が最も高い。
  • ア:Al  イ:Fe  ウ:Zn  エ:Mg  オ:Ti
  • ア:Al  イ:Mg  ウ:Zn  エ:Fe  オ:Ti
  • ア:Ti  イ:Fe  ウ:Al  エ:Mg  オ:Zn
  • ア:Ti  イ:Fe  ウ:Al  エ:Zn  オ:Mg
  • ア:Ti  イ:Mg  ウ:Al  エ:Fe  オ:Zn

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。
選択肢から、Mg・Al・Ti・Fe・Znの5原子を穴埋めする問題だと分かります。
このなかでTiはレアメタルであり、最も高価なので、オはTiです。
Tiはマグネシウム還元法によって塩素を取り除いて製造すること、
またMgの鉱石は炭酸鉱であることから、エはMgです。
5原子のうち、溶融塩電解法で生産されるのは、MgとAlなので、アはAlです。
地殻中の存在量がAlより少なく、年間世界生産量がAlより多いのはFeなので、
イはFeです。
鉱石が硫化鉱なのはFeとZnなので、ウはZnです。
したがって、ア:Al、イ:Fe、ウ:Zn、エ:Mg、オ:Tiとなり、1が正解です。

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02

金属に関する知識は、技術士の基本中の基本ですので、試験ではほぼ必ず出題されます。本問は、資源の埋蔵量や価格について十分な知識がなくても、金属の性質など基礎的な事項を理解していれば比較的易しく解くことができます。

まず、Al: アルミニウム Fe: 鉄 Zn: 亜鉛 Mg: マグネシウム Ti: チタン と読み替えながら、当てはまる語句を選んでいきましょう。

文章を最初から読んでいくと、「(ア)が(イ)より多い」、とありますが、チタンは金属の中では比較的希少性が高いものですから、存在量が他の4つより多い、というのは考えにくいです。したがって、この時点で(ア)にチタンが入る選択肢3. 4. 5. は除外できます。

文章をさらに読み進めていくと、「(ア) (エ)は溶融塩電解法が工業化されている」とあります。電解法で工業生産する金属といえば、アルミニウムやマグネシウムなどがありますが、鉄については高炉による還元によって生産しますから、エに鉄が入る2. の選択肢も不適切になります。したがって、この時点で1.に絞られます。

イが鉄、ウが亜鉛、オがチタン、で読み進めて、誤りがないことが確認できますので、正解は1.となります。

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03

資源と金属製造に関する穴埋め問題です。

金属の地殻中の存在量は、[(ア) Al ]が[(イ) Fe ]より多いが、年間世界生産量は[(イ) Fe ]の方が多い。[(ウ) Zn ]は存在量が少なく可採年数も短いため、資源節約の面からみればリサイクルの重要性が高い。金属製造のための鉱石は、ほとんどが酸化鉱であるが、[(ウ) Zn ]は硫化鉱、[(エ) Mg ]は炭酸塩鉱も原料となる。反応性に富む卑金属は、炭素や水素を用いた普通の還元法では金属採取が困難であるため、[(ア) Al ]、[(エ) Mg ]は溶融塩電解法が工業化されている。また、[(オ) Ti ]は、電解法で作製した[(エ) Mg ]を使って、塩化物から金属への還元が行われており、[(ア) Al ]から[(オ) Ti ]の中でトン当たりの価格は[(オ) Ti ]が最も高い。

よって各解答は、
(ア)Al、(イ)Fe、(ウ)Zn、(エ)Mg、(オ)Ti
となることから、1が正解です。

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