技術士の過去問
平成27年度(2015年)
基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問28

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問題

技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

IEAの資料による2011年の一次エネルギー消費量に関する次の記述の、(   )に入る国名の組合せとして最も適切なものはどれか。

各国の1人当たりエネルギー消費量を石油換算トンで表す。1石油換算トンは約42GJ( ギガジュール )に相当する。世界平均の消費量は1.9トンである。中国の消費量は世界平均に近く2.0トンである。( ア )の消費量は世界平均の3倍を超えており、7トン以上である。( イ )の消費量は世界平均の約2.5倍の5トンである。( ウ )の消費量は世界平均の約2倍であり4トンである。
  • ア:ドイツ及び日本    イ:アメリカ及びカナダ  ウ:韓国及びロシア
  • ア:韓国及びロシア    イ:ドイツ及び日本    ウ:アメリカ及びカナダ
  • ア:韓国及びロシア    イ:アメリカ及びカナダ  ウ:ドイツ及び日本
  • ア:アメリカ及びカナダ  イ:ドイツ及び日本    ウ:韓国及びロシア
  • ア:アメリカ及びカナダ  イ:韓国及びロシア    ウ:ドイツ及び日本

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この過去問の解説 (3件)

01

各国の一次エネルギー消費量に関する問題です。

一人当たりの一次エネルギー消費量のランキングは下記の通りになっています。
1.カナダ
2.アメリカ
3.韓国
4.ロシア
5.ドイツ
6.フランス
7.日本

よって、選択肢に挙げられている国名を順位通りに埋めていけば、
ア:アメリカ及びカナダ
イ:韓国及びロシア
ウ:ドイツ及び日本
となることから、5が正解です。

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02

正解は5です。
日本原子力文化財団「原子力・エネルギー」図面集の中の、
主要国の一人当たりの一次エネルギー消費量が、
WEBサイト「エネ百科」で公開されています。
公開データは2016年ですが、2011年データと差は少ないので、本データにて解説します。
上位10位と世界平均のデータを以下に転載します。

1位:カナダ 7.7t/人 2位:アメリカ 6.7t/人 3位:韓国 5.5t/人 
4位:ロシア 5.1t/人 5位:ドイツ 3.5t/人 6位:フランス 3.7t/人 
7位:日本 3.4t/人 8位:イギリス 2.7t/人 9位:イタリア 2.5t/人
10位:中国 2.1t/人 世界平均:1.9t/人

設問のアに最も適切なのは、アメリカとカナダです。
イは韓国とロシアが該当します。ウはドイツと日本が最も近いです。
したがって、ア:アメリカ及びカナダ、イ:韓国及びロシア、ウ:ドイツ及び日本
となりますので、5が正解です。

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03

各種統計資料をもとにした問題も、環境分野に限らず、技術士試験ではよく出題されます。このような資料は随時更新されているため、過去問の通りに覚えてしまうと、最新の資料に基づいて出題された場合正しい選択肢を選べない可能性がありますので、常に最新資料の内容をチェックするようにしておきましょう。

IEAの資料による各国の1人あたりの一次エネルギー消費量をまとめた資料は、資源エネルギー庁の「エネルギー白書」に毎年掲載されています。本問で紹介されている2011年版のIEA資料に準拠したものについては残念ながらまとめがありませんが、2015年版に準拠したものが2016年の白書に掲載されており、それ以降は毎年掲載されています。

こちらhttps://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2016html/2-2-1.html を参照しますと、世界平均が2.0トンをわずかに下回っていますが、中国が2.0トンを少し上回る程度であり、ほぼ記述の通りであることがわかります。ロシアおよび韓国はそれぞれ5.0トン程度ですので、世界平均の2.5倍程度ということになり、(イ)に当てはまります。また、アメリカおよびカナダの消費量は7.0トン程度で、(ア)に当てはまります。日本およびドイツ(の所属するEU)では、4.0トンを少し下回っていますが、極端に離れているわけではありませんので、(ウ)に当てはめます。

よって、正解選択肢は5.となります。

現時点で最新の2021年版(2020年資料に準拠)はhttps://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2021/html/2-2-1.html で見ることができます。中国、カナダ、韓国などの消費量が増加していること、また、2019年からはアメリカの統計が載らなくなったこと(パリ協定脱退の影響と思われる、再加盟したので今後はまた掲載されるか?)など、いろいろな変化があることがわかります。このことからも、最新情報へのアクセスは不可欠であることがおわかりいただけるかと思います。

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