技術士の過去問
平成27年度(2015年)
適性科目 問33
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問題
技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 適性科目 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
技術者の国際的同等性を確保する取組に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 我が国において、大学等の高等教育機関の工農理系学科で行われている技術者育成に関わる教育の認定を行う機関として日本技術者教育認定機構( JABEE )がある。技術者教育は国際的同等性を確保することが重要であり、そのため技術者教育認定の国際的枠組みに加盟している。エンジニアリングではワシントン協定、情報系はソウル協定、建築ではUNESCO-UIAに加盟し、これらの協定に準拠した基準で審査を行う。
- JABEEで認定された教育プログラムを修了・卒業すると、文部科学省所管の技術士制度における技術士第一次試験が免除され、自動的に技術士補となる。
- 国際エンジニア協定( IPEA )に加盟している各エコノミー( 国と地域 )の技術者団体は、加盟エコノミー間で合意された一定の基準を満たす技術者を、各国において国際エンジニア登録簿に登録を行うこととしており、我が国では技術士をこれに登録し、登録された技術士をIPEA国際エンジニア( 旧称:EMF国際エンジニア )と呼ぶ。
- 太平洋を取り囲む国と地域の経済協力枠組みであるアジア太平洋経済協力( APEC )の制度参加国・地域が共通に定めた登録要件を満たす技術士、建築士をAPECエンジニア、APECアーキテクトといい、登録されると参加国・地域間で技術士・建築士として同等の能力を有すると評価され、共通の称号であるAPECエンジニア、APECアーキテクトを名乗ることができる。
- APECでは、二国間で合意すれば、相手国・地域における業務免許に必要な技術的能カの審査をお互いに免除することもできる。我が国は、豪州との間で、2003年に技術士資格、2008年に建築士資格について、それぞれ相互承認に関する覚書を取り交わし、2009年にはニュージーランドとの間で建築士資格について同様の覚書を取り交わしている。
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この過去問の解説 (3件)
01
各項目の内容は以下の通りです。
1.正しい記述です。JABEEは工農理学系学科の技術士教育を審査認定しています。
また技術者教育の国際的同等性確保のため、各協定に加盟し、
それに準拠した基準で審査をしています。
2.誤った記述です。JABEE認定された教育プログラムを終了すると、
修習技術者となり一次試験を免除されますが、登録手続きを行わなければ、
技術士補を名乗ることはできません。
3.正しい記述です。
日本技術士会で解説されているIPEA国際エンジニアの内容の通りです。
4.正しい記述です。登録要件を満たす技術者にAPECエンジニア、
建築士にAPECアーキテクトの称号を与え、国際的活躍の支援が行われています。
5.正しい記述です。二国間での技術能力審査を免除する協定は、記載の通りです。
したがって、不適切なものは2です。
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02
1.適切です
JABEEとは、技術者育成に関わる教育の認定を行う機関であり、技術者教育認定の国際的相互認証のため、国際的な枠組みに準拠して審査を行っています。
2.不適切です
JABEEで認定された教育プログラムを修了・卒業すると、自動的にではなく、申請により技術士補を習得することができますので、誤った記述です。
3.適切です
IPEA国際エンジニアに関しての説明であり、正しい記述です。
4.適切です
APECによる国境を越えた技術者の移動に関する取り組みであり、正しい記述です。
5.適切です
APECによる相互免除協定に関する内容であり、正しい記述です。
よって、2が正解です。
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03
技術者教育の国際的同等性に関する問題ですが、「最も不適切なものはどれか」という点に注意しながら、1つずつ選択肢を丁寧に読んでいきましょう。
1. JABEEはhttps://jabee.org にあるとおり、大学等の高等教育機関の工農理系学科で行われている技術者育成に関わる教育の認定を行う機関です。また、 https://jabee.org/international_relations にあるとおり、ワシントン協定、ソウル協定、UNESCO-UIAに加盟しています。よって、適切な選択肢です。
2. https://jabee.org/about_jabee/gijutsushiにあるとおり、技術士第一次試験は免除されますが、登録を行わないと技術士補となることはできないので、この選択肢は不適切です。
3. IPEA国際エンジニアに関しては、日本技術士会のサイト https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/001102.html に解説がある通りです。よって、この選択肢は適切です。
4. APECエンジニアに関してはhttps://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000150.html 、 APECアーキテクトに関しては https://www.jaeic.or.jp/international/index.html を参照のこと。この選択肢は適切です。
5. 技術士資格の相互承認については https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/018/attach/1400801.htm の「日豪協定」の項を、建築士資格の相互承認については https://www.jaeic.or.jp/smph/international/apecarchitect-j/aa-dk/aa-sougoninsyou.html を参照のこと。この選択肢は適切です。
よって、正解選択肢は2.となります。
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