技術士の過去問
平成28年度(2016年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問24
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問題
技術士 第一次試験 平成28年度(2016年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
DNAの変性に関する次の記述の、( )に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
DNA二重らせんの2本の鎖は、相補的塩基対間の( ア )によって形成されているが、熱や強アルカリで処理すると、変性して一本鎖となる。しかし、それぞれの鎖の基本構造を形成している( イ )間の( ウ )は壊れない。DNA分子の半分が変性する温度を融解温度といい、グアニンと( エ )の含量が多いほど高くなる。熱変性したDNAをゆっくり冷却すると再び二重らせん構造に戻る。
DNA二重らせんの2本の鎖は、相補的塩基対間の( ア )によって形成されているが、熱や強アルカリで処理すると、変性して一本鎖となる。しかし、それぞれの鎖の基本構造を形成している( イ )間の( ウ )は壊れない。DNA分子の半分が変性する温度を融解温度といい、グアニンと( エ )の含量が多いほど高くなる。熱変性したDNAをゆっくり冷却すると再び二重らせん構造に戻る。
- ア:ジスルフィド結合 イ:ヌクレオチド ウ:ホスホジエステル結合 エ:シトシン
- ア:ジスルフィド結合 イ:アミノ酸 ウ:水素結合 エ:ウラシル
- ア:水素結合 イ:ヌクレオチド ウ:ホスホジエステル結合 エ:シトシン
- ア:水素結合 イ:アミノ酸 ウ:ジスルフィド結合 エ:ウラシル
- ア:ホスホジエステル結合 イ:ヌクレオチド ウ:ジスルフィド結合 エ:シトシン
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この過去問の解説 (3件)
01
(ア)水素結合
2本鎖DNAの塩基は、水素結合でつながっています。
(イ)ヌクレオチド
DNAの基本構造を形成しているのは、ヌクレオチドです。
(ウ)ホスホジエステル結合
ヌクレオチド間はリン酸でつながっており、リン酸を介した結合のことをホスホジエステル結合といいます。
(エ)シトシン
水素結合が増えるほど融解温度は高くなり、グアニンとシトシンは塩基間に水素結合を3つ作ることから、グアニン・シトシン含量が増えるほど融解温度が高くなります。
よって、各穴埋めは、
ア:水素結合、イ:ヌクレオチド、ウ:ホスホジエステル結合、エ:シトシン
となり、3が正解です。
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02
DNAの変性に関する穴埋め問題です。
2本鎖DNAの塩基間に相補的に形成される結合は、水素結合なので、
アは水素結合です。
ジスルフィド結合は、硫黄(S)を含むアミノ酸で構成されるタンパク質において、
硫黄同士が結びつく結合で、髪にパーマがかかるのはこの結合のためです。
ホスホジエステル結合は、ヌクレオチド同士が結び付く際の結合です。
イはDNAはの基本構造を形成しているものなので、ヌクレオチドです。
アミノ酸はタンパク質を構成する有機化合物なので、不適当です。
ウはヌクレオチド間の結合なので、ホスホジエステル結合になります。
エはDNAの構成塩基であり、グアニンと結合する塩基なので、シトシンです。
ウラシルはRNAの構成塩基なので、誤りです。
したがって、
ア:水素結合、イ:ヌクレオチド、ウ:ホスホジエステル結合、エ:シトシン
となるので、3が正解です。
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03
正解は3です。
DNAに関する知識問題となります。
DNA二重らせんの2本の鎖というのは、よくみるDNAのイメージ図のやつですが、2本の鎖の間は「水素結合」によって形成されています。これを処理すると一本鎖にできます。
そうすると各鎖も結合も壊れそうですが、鎖の基本構造を形成している「ヌクレオチド」は「ホスホジエステル結合」をしており、壊れません。
グアニン(G)と「シトシン」(C)の含有量が多いと水素結合が多くなるため、融解温度が高くなります。
ウラシルはRNAの構成塩基ですが、DNAには存在していません。
以上より、正解は3となります。
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