技術士の過去問
平成29年度(2017年)
基礎科目「解析に関するもの」 問17
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問題
技術士 第一次試験 平成29年度(2017年) 基礎科目「解析に関するもの」 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
両端にヒンジを有する2つの棒部材ACとBCがあり、点Cにおいて鉛直下向きの荷重Pを受けている。棒部材ACの長さはLである。棒部材ACとBCの断面積はそれぞれA1とA2であり、縦弾性係数( ヤング係数 )はともにEである。棒部材ACとBCに生じる部材軸方向の伸びをそれぞれσ1とσ2とするとき、その比(σ1/σ2)として、最も適切なものはどれか。なお、棒部材の伸びは微小とみなしてよい。
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この過去問の解説 (3件)
01
フックの法則より、応力 = ヤング率 × ひずみ となります。
応力 = 荷重 / 断面積、ひずみ = 伸び / 元の長さ、より
伸び =(荷重×元の長さ)/(断面積×ヤング率)・・・ 式1
が成り立ちます。
<部材ACの伸び>
部材ACに働く力は、Pcos60° = 1/2P
よって式1より、σ1 = (1/2P × L) / (A1 × E) ・・・・・式2
<部材BCの伸び>
部材BCに働く力は、Pcos30° = √3/2P
部材BCの長さは、三角関数よりL/√3
よって式1より、σ2 = (√3/2P × L/√3) / (A2 × E) ・・・式3
式2,3より、σ1/σ2 = A2/A1 となります。
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02
フックの法則より、
応力 = ヤング率 × ひずみ …①
となります。
また、
応力 = 荷重 / 断面積 … ②
ひずみ = 伸び / 元の長さ … ③
であることから、
①に②及び③を代入して、伸びを求めると
荷重 / 断面積 = ヤング率 × 伸び / 元の長さ
⇔ヤング率 × 伸び=( 荷重 / 断面積 )× 元の長さ
⇔伸び =(荷重×元の長さ)/(断面積×ヤング率)・・・ 式1
が成り立ちます。
<部材ACの伸び>
問題文より、部材ACに働く力(荷重)は、Pcos60° = 1/2Pとなり、
式1より、
σ1 = (1/2P × L) / (A1 × E) ・・・・・式2
となります。
<部材BCの伸び>
問題文より、部材BCに働く力(荷重)は、Pcos30° = √3/2Pとなり、
部材BCの長さは、直角三角形ABCの長さの比から
AC:BC = √3 : 1
⇔BC = AC / √3
⇔BC = L / √3
となります。
よって式1より、
σ2 = (√3/2P × L/√3) / (A2 × E) ・・・式3
となります。
式2,3より、
σ1/σ2 = A2/A1
となります。
よって、正解は3となります。
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03
荷重と荷重を受けた材料の伸びの問題になります。このような問題も、技術士試験ではよく出題されます。条件を丁寧に読み取って解答していきましょう。
ここでは、まず、フックの法則を用います。
応力=縦弾性係数(ヤング係数、ヤング率)x ひずみ でしたね。
また、
応力=荷重 / 棒部材の断面積
ひずみ=棒部材の伸び /棒部材の元の長さ
という関係もなりたちますので、
縦弾性係数x ひずみ=荷重 /棒部材の断面積 となり、
縦弾性係数x(棒部材の伸び / 棒部材の元の長さ)=荷重 / 棒部材の断面積
となって、
棒部材の伸び=(棒部材の元の長さ)x荷重/(棒部材の断面積x縦弾性係数)
と表すことができます。
問題文より、棒部材ACにかかる荷重は、Pcos60° = 1/2Pとなり、
棒部材ACの伸びσ1は
σ1 = (1/2P x L) / (A1 x E) となります。
また、棒部材BCにかかる荷重は、Pcos30° = √3/2Pとなり、
棒部材BCの長さは、直角三角形ABCの長さの比をとると、
AC:BC = √3 : 1ですから、
BC = AC / √3、すなわち、BC = L / √3
となります。
これより、棒部材BCの伸びσ2は
σ2 = (√3/2P x L/√3) / (A2 x E) =(1/2P xL) / (A2 x E)となります。
以上より、σ1/σ2 = A2/A1となり、正解選択肢は3. となります。
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