技術士の過去問
令和元年度(2019年)
基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問25

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問題

技術士 第一次試験 令和元年度(2019年) 基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

大気汚染に関する次の記述の、(   )に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

我が国では、1960年代から1980年代にかけて工場から大量の( ア )等が排出され、工業地帯など工場が集中する地域を中心として著しい大気汚染が発生しました。その対策として、大気汚染防止法の制定(1968年)、大気環境基準の設定(1969年より順次)、大気汚染物質の排出規制、全国的な大気汚染モニタリングの実施等の結果、( ア )と一酸化炭素による汚染は大幅に改善されました。
1970年代後半からは大都市地域を中心とした都市・生活型の大気汚染が問題となりました。その発生源は、工場・事業場のほか年々増加していた自動車であり、特にディーゼル車から排出される( イ )や( ウ )の対策が重要な課題となり、より一層の対策の実施や国民の理解と協力が求められました。現在においても、( イ )や炭化水素が反応を起こして発生する( エ )の環境基準達成率は低いレベルとなっており、対策が求められています。
  • ア:硫黄酸化物  イ:光化学オキシダント  ウ:浮遊粒子状物質  エ:二酸化炭素
  • ア:窒素酸化物  イ:光化学オキシダント  ウ:二酸化炭素    エ:浮遊粒子状物質
  • ア:硫黄酸化物  イ:窒素酸化物      ウ:浮遊粒子状物質  エ:光化学オキシダント
  • ア:窒素酸化物  イ:硫黄酸化物      ウ:二酸化炭素    エ:光化学オキシダント
  • ア:硫黄酸化物  イ:窒素酸化物      ウ:浮遊粒子状物質  エ:二酸化炭素

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この過去問の解説 (3件)

01

大気汚染物質に関する知識は、技術士として必ず身に付けておくべき知識ですので、技術士試験でも毎回出題されます。問題文を落ち着いて読み進めながら、しっかりと解答していきましょう。

ア. 1960年代〜1980年代にかけては、工場から排出された大量の硫黄酸化物などが大気汚染の原因となっていました。主にボイラー、廃棄物焼却炉等における燃料や鉱石等の燃焼が原因で発生していました。

※この時点で、1. 3. 5. に絞られます。

イ. ディーゼル車から排出される有害物質としては主に予混合燃焼期間中の高い燃焼温度に起因する窒素酸化物(NOx)と、主に酸素量が少なくなった拡散燃焼期間中や後燃え期間中の燃え残りとして発生する浮遊状粒子物質(PM)が挙げられます。

※この時点で、イ.に入る語句は「窒素酸化物」であると確定し、選択肢は3.と5.に絞られます。

ウ.に入るのは 「浮遊粒子状物質」となります。

エ. 窒素酸化物や炭化水素が太陽からの紫外線を受けて光化学反応を起こして発生する物質の総称を光化学オキシダントと呼びます。また、光化学オキシダントから出来たスモッグが光化学スモッグです。

以上、正解選択肢は3. となります。

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02

工場から大量の「硫黄酸化物」等が排出されました。

全国的な大気汚染モニタリングの実施等の結果,「硫黄酸化物」と一酸化炭素による汚染は大幅に改善されました。

特にディーゼル車から排出される「窒素酸化物」や「浮遊粒子状物質」の対策が重要です。

現在においても,「窒素酸化物」や炭化水素が反応を起こして発生する「光化学オキシダント」の環境基準達成率は低いレベルです。

よって、3です。

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03

<正解>3

[解説]

大気汚染に関する穴埋めの組み合わせの問題です。

(ア)から(エ)に入る語句は以下のとおりです。

(ア)硫黄酸化物 (イ)窒素酸化物

(ウ)浮遊粒子状物質 (エ)光化学オキシダント

 上記、(ア)から(エ)の語句を踏まえて、

各選択肢を確認すると以下のとおりとなります。

1.(ア)(ウ)は適切ですが、

(イ)が「光化学オキシダント」、(エ)が「二酸化炭素」となっているため、

不適切な組み合わせとなります。

2.(ア)から(エ)の全てが合致していないため、

不適切な組み合わせとなります。

3.(ア)から(エ)の全てが合致しているため、

適切な組み合わせとなります。

4.(エ)以外は合致していないため、

不適切な組み合わせとなります。

5.(ア)から(ウ)は適切ですが、

(エ)が「二酸化炭素」となっているため、

不適切な組み合わせとなります。

以上のことから、適切な組合せは、3となります。

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