技術士の過去問
令和元年度(2019年)
適性科目 問41
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問題
技術士 第一次試験 令和元年度(2019年) 適性科目 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
事業者は事業場の安全衛生水準の向上を図っていくため、個々の事業場において危険性又は有害性等の調査を実施し、その結果に基づいて労働者の危険又は健康障害を防止するための措置を講ずる必要がある。危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置に関する指針について、次の(ア)~(エ)の記述のうち、正しいものは○、誤っているものは×として、最も適切な組合せはどれか。
(ア)事業者は、以下の時期に調査及びその結果に基づく措置を行うよう規定されている。
(1)建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき
(2)設備、原材料を新規に採用し、又は変更するとき
(3)作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき
(4)その他、事業場におけるリスクに変化が生じ、又は生ずるおそれのあるとき
(イ)過去に労働災害が発生した作業、危険な事象が発生した作業等、労働者の就業に係る危険性又は有害性による負傷又は疾病の発生が合理的に予見可能であるものは全て調査対象であり、平坦な通路における歩行等、明らかに軽微な負傷又は疾病しかもたらさないと予想されたものについても調査等の対象から除外してはならない。
(ウ)事業者は、各事業場における機械設備、作業等に応じてあらかじめ定めた危険性又は有害性の分類に則して、各作業における危険性又は有害性を特定するに当たり、労働者の疲労等の危険性又は有害性への付加的影響を考慮する。
(エ)リスク評価の考え方として、「ALARPの原則」がある。ALARPは、合理的に実行可能なリスク低減措置を講じてリスクを低減することで、リスク低減措置を講じることによって得られる効果に比較して、リスク低減費用が著しく大きく、著しく合理性を欠く場合は、それ以上の低減対策を講じなくてもよいという考え方である。
(ア)事業者は、以下の時期に調査及びその結果に基づく措置を行うよう規定されている。
(1)建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき
(2)設備、原材料を新規に採用し、又は変更するとき
(3)作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき
(4)その他、事業場におけるリスクに変化が生じ、又は生ずるおそれのあるとき
(イ)過去に労働災害が発生した作業、危険な事象が発生した作業等、労働者の就業に係る危険性又は有害性による負傷又は疾病の発生が合理的に予見可能であるものは全て調査対象であり、平坦な通路における歩行等、明らかに軽微な負傷又は疾病しかもたらさないと予想されたものについても調査等の対象から除外してはならない。
(ウ)事業者は、各事業場における機械設備、作業等に応じてあらかじめ定めた危険性又は有害性の分類に則して、各作業における危険性又は有害性を特定するに当たり、労働者の疲労等の危険性又は有害性への付加的影響を考慮する。
(エ)リスク評価の考え方として、「ALARPの原則」がある。ALARPは、合理的に実行可能なリスク低減措置を講じてリスクを低減することで、リスク低減措置を講じることによって得られる効果に比較して、リスク低減費用が著しく大きく、著しく合理性を欠く場合は、それ以上の低減対策を講じなくてもよいという考え方である。
- ア:○ イ:× ウ:× エ:○
- ア:○ イ:× ウ:○ エ:○
- ア:○ イ:○ ウ:× エ:×
- ア:○ イ:○ ウ:○ エ:×
- ア:× イ:× ウ:○ エ:○
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この過去問の解説 (3件)
01
<正解>2
[解説]
危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置に関する指針について、記述の正誤の組み合わせを問う問題です。
厚生労働省が公表している「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/0603-1.pdf)
が参考になります。
この指針では、
事業者は、
化学物質等により発生する負傷又は疾病の重篤度とその発生の可能性の度合(リスク)の見積り(以下「リスクアセスメント」といいます。)を実施し、
その結果に基づいて対策を講ずるよう努めることとされています。
各選択肢の正誤は以下のとおりです。
(ア)正しい記述内容です。
指針では、
リスクアセスメントを実施すべき時期として、
〇化学物質等に係る建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき
〇化学設備等に係る設備を新規に採用し、又は変更するとき
〇化学物質等である原材料を新規に採用し、又は変更するとき
〇化学設備等に係る作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき
が挙げられています。
よって、正しい記述内容となります。
(イ)誤った記述内容です。
指針では、
リスクアセスメントを実施すべき対象作業の選定に当たっては、
過去に労働災害や危険な事象が発生した作業等、
労働者の就業に係る危険性又は有害性による負傷又は疾病の発生が
合理的に予見可能である作業については必ず行う
こととしています。
しかしながら、
平坦な通路における歩行等、
明らかに軽微な負傷又は疾病しかもたらさないと予想されたものについても、
調査等の対象から除外してはならない。とまではされていません。
よって、誤った記述内容となります。
(ウ)正しい記述内容です。
各作業における危険性又は有害性を特定するにあたっては、労働者の疲労等の危険性又は有害性への付加的影響を考慮することが適切です。
よって、正しい記述内容となります。
(エ)正しい記述内容です。
「ALARPの原則」とは、
合理的に実行可能なリスク低減措置を講じてリスクを低減することで、
リスク低減措置を講じることによって得られる効果に比較して、
リスク低減費用が著しく大きく、著しく合理性を欠く場合は、
それ以上の低減対策を講じなくてもよい、という考え方です。
よって、正しい記述内容となります。
これらを踏まえて各選択肢を検討すると以下のとおりとなります。
1 ウが×となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
2 アからエまでの全てが合致しているため、
適切な組み合わせとなります。
3 イが〇、ウが×となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
4 イが〇、エが×となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
5 アが×なっているため、
不適切な組み合わせとなります。
よって、正解は2となります。
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02
イ 平坦な通路における歩行等、明らかに軽微な負傷又は疾病しかもたらさないと予想されるものは、除外して差し支えありません。
ウ 正しい
エ 正しい
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03
(イ)歩行レベルであれば気にしなくてもよいので誤りです。
(ウ)正しい
(エ)正しい
よって答えは2です。
参考になった数3
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