技術士の過去問
令和2年度(2020年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問3
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問題
技術士 第一次試験 令和2年度(2020年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
次の(ア)から(オ)の記述について、それぞれの正誤の組合せとして、最も適切なものはどれか。
(ア)荷重を増大させていくと、建物は多くの部材が降伏し、荷重が上がらなくなり大きく変形します。最後は建物が倒壊してしまいます。このときの荷重が弾性荷重です。
(イ)非常に大きな力で棒を引っ張ると、最後は引きちぎれてしまいます。これを破断と呼んでいます。破断は、引張応力度がその材料固有の固有振動数に達したために生じたものです。
(ウ)細長い棒の両端を押すと、押している途中で、急に力とは直交する方向に変形してしまうことがあります。この現象を座屈と呼んでいます。
(エ)太く短い棒の両端を押すと、破断強度までじわじわ縮んで、最後は圧壊します。
(オ)建物に加わる力を荷重、また荷重を支える要素を部材あるいは構造部材と呼びます。
(ア)荷重を増大させていくと、建物は多くの部材が降伏し、荷重が上がらなくなり大きく変形します。最後は建物が倒壊してしまいます。このときの荷重が弾性荷重です。
(イ)非常に大きな力で棒を引っ張ると、最後は引きちぎれてしまいます。これを破断と呼んでいます。破断は、引張応力度がその材料固有の固有振動数に達したために生じたものです。
(ウ)細長い棒の両端を押すと、押している途中で、急に力とは直交する方向に変形してしまうことがあります。この現象を座屈と呼んでいます。
(エ)太く短い棒の両端を押すと、破断強度までじわじわ縮んで、最後は圧壊します。
(オ)建物に加わる力を荷重、また荷重を支える要素を部材あるいは構造部材と呼びます。
- ア:正 イ:正 ウ:正 エ:誤 オ:誤
- ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:正 オ:誤
- ア:誤 イ:誤 ウ:正 エ:正 オ:正
- ア:正 イ:誤 ウ:誤 エ:正 オ:正
- ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:誤 オ:正
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この過去問の解説 (3件)
01
(ア)誤りです。鋼材ははじめ、応力に比例して変形します(この段階を弾性域と言います)が、ある一定の応力を超えると、荷重が上がらないまま変形だけが進行します。(この段階を塑性域と言います)塑性が始まる応力のことを降伏点と呼びます。
(イ)誤りです。固有振動数とはある物体が自由振動するときの振動数を示すもので、単位はHzです。一方、棒を引っ張ると棒に引張応力が発生します。単位はPです。引張応力が棒の引張強さに達したとき、棒は最後にひきちぎれてしまいます。
(ウ)正しいです。細長い棒を圧縮する方向にある一定以上の荷重を掛けると棒が折れ曲がるような形に変形します。この現象を「座屈」と言い、座屈が発生するときの荷重を「座屈荷重」といい、その時の応力を「座屈応力」と言います。
(エ)正しいです。圧壊とは圧縮により破壊することを指します。
(オ)正しいです。構造部材とは、建築物を安全に使用するために必要な部材のことです。
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02
設計の基本となる荷重・応力および関連する現象に関する問題です。このような問題では、まず、(ア)〜(オ)の項目を一つずつ丁寧に読み、正しいかどうか判断します。続いて、組み合わせをきちんと書き出して、その組み合わせと一致する選択肢を選ぶようにします。項目ごとの正誤判断ももちろん大切ですが、続くこの過程でミスが起こりやすいので、慎重に行いましょう。
(ア):この記述は誤りとなります。荷重を増大していくと、応力に比例して変形しますが、一定の応力を超えた時に荷重が上がらないまま変形だけが進行するようになります。この時の応力を降伏点といいます。
(イ):これも誤りとなります。「引張応力度がその材料固有の固有振動数に達したために生じた」という記述に誤りがあります棒を引っ張る時の引張応力が棒の引張強さを超えた際に、棒は引きちぎれます。
(ウ):こちらは、記述どおり正しいです。
(エ):こちらも、記述どおり正しいです。
(オ):これも、記述どおり正しいです。
以上を正しく並べると、3.が正解選択肢となります。
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03
<正解>3
[解説]
荷重・応力及びこれらに関連する現象に関する記述内容についての
正誤の組み合わせ問題です。
(ア)から(オ)の記述内容は、以下のとおりとなります。
(ア)誤った記述内容です。
荷重を増大させていくと、
建物は多くの部材が変形し、荷重が上がらなくなり、
さらに荷重が増加すると大きく変形します。
そして、最後は建物が倒壊してしまいます。
この大きく変形するときの応力のことを「降伏点」といいます。
よって、誤った記述内容です。
(イ)誤った記述内容です。
非常に大きな力で棒を引っ張ると、最後は引きちぎれてしまいます。
これを「破断」と呼んでいます。
「破断」は、引張応力度がその材料固有の引張強さに達したために生じたものです。
よって、誤った記述内容です。
(ウ)正しい記述内容です。
細長い棒の両端を押すと、押している途中で、
急に力とは直交する方向に変形してしまうことがあります。
この現象を「座屈」と呼んでいます。
よって、正しい記述内容です。
(エ)正しい記述内容です。
太く短い棒の両端を押すと、
破断強度までじわじわ縮んで、
最後は「圧壊」します。
よって、正しい記述内容です。
(オ)正しい記述内容です。
建物に加わる力を荷重、
また、荷重を支える要素を「部材」あるいは「構造部材」と呼びます。
よって、正しい記述内容です。
これらのことから、
ア:誤 イ:誤 ウ:正 エ:正 オ:正
となります。
これらを踏まえて、各選択肢を検討すると以下のとおりとなります。
1 (ア)と(イ)が正、(エ)と(オ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
2 (イ)が正、(オ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
3 (ア)から(オ)の全てが合致しているため、
適切な組み合わせとなります。
4 (ア)が正、(ウ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
5 (ア)と(イ)が正、(エ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
よって、3が正解となります。
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