技術士の過去問
令和2年度(2020年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問6

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問題

技術士 第一次試験 令和2年度(2020年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

下図に示されるように、信頼度が0.7であるn個の要素が並列に接続され、さらに信頼度0.95の1個の要素が直列に接続されたシステムを考える。それぞれの要素は互いに独立であり、nは2以上の整数とする。システムの信頼度が0.94以上となるために必要なnの最小値について、最も適切なものはどれか。
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  • nに依らずシステムの信頼度は0.94未満であり、最小値は存在しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

システムの信頼性を構成図から読み取る問題です。技術士としての基本技能になりますので、試験でも頻出の問題です。

まず、システム要素が全て直列に並ぶ時のシステム全体の信頼度は、各要素の信頼度の総積となりますので、この場合は、第1要素・・・第n要素が並列に並んだシステムの信頼度をR1、このシステム全体の信頼度をRとすると、

R= R1x0.95となります。

システム全体の信頼度Rが0.94となるためには、R1=0.94/0.95≒0.989となります。

つづいて、R1は、各要素が並列に並んだシステムの信頼度ですので、各要素の信頼度をRa,Rb,Rc,・・・Rnとすると、

R1=1-{(1-Ra)(1-Rb)(1-Rc)・・・(1-Rn)}と表すことができます。ここで、Ra=Rb=Rc=・・・=Rn=0.7ですから、

R1=1-(1-0.7)n=1-0.3nと表すことができます。

続いて、R1が0.989を超えるように、nに要素数を順次入れて計算していきます。

要素数2の場合 1-0.32=0.91

要素数3の場合 1-0.33=0.973

要素数4の場合 1-0.34=0.9919

以上より、R1が0.989を超える、つまり、システム全体の信頼度が0.94以上になるために必要なnの値は4となり、正解選択肢は3.となります。

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02

2つ以上の要素が並列に接続し1つのモデルと直列に接続した信頼度の問題です。
要素が直列に並ぶ時の信頼度は、
それぞれの要素AとBの信頼度をRA,RBとした場合、
システム全体の信頼度Rは
R=RA✖️RBで示します。
一方、要素が並列に並ぶ時の信頼度は
R=1-(1-RA)(1-RB)で示します。

今回の問題では
R={1-(1-第1要素の信頼度)(1-第2要素の信頼度)(1-第n要素の信頼度)}✖️0.95になります
各要素の信頼度は同じ0.7になりますので
R={1-(1-0.3)^n}✖️0.95となります。
システムの信頼度が0.94以上になるためには
{1-(1-0.3)^n}をPとおくと
R=0.95P
Rは最低0.94である必要があるため、0.94とすると
0.94=0.95P
P=0.94÷0.95=0.989となります。

Pが0.989を超えるnの値を求めます。
各要素数における、Pの値は
第2要素までの場合:1-(1-0.7)^2=0.91
第3要素までの場合:1-(1-0.7)^3=0.973
第4要素までの場合:1-(1-0.7)^4=0.992

したがって、システムの信頼度が0.94以上になるために必要なnの値は、4になります。

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03

<正解>3

[解説]

システムの信頼性の計算問題です。

1)要素が直列に並ぶ時の信頼度

要素Aと要素Bの信頼度をそれぞれR、Rとした場合、

システム全体の信頼度Rは、

R=R×R

と表すことができます。

2)要素が並列に並ぶ時の信頼度

要素Aと要素Bの信頼度をそれぞれR、Rとした場合、

システム全体の信頼度Rは、

R=1-(1-R)(1-R

と表すことができます。

これらのことから、問題文に与えられた

n個の要素が並列に接続され、

これらと信頼度0.95の1個の要素が直列に接続されている場合には、

そのシステムの信頼度Rは、

R={1-(1-第1要素の信頼度)(1-第2要素の信頼度)…(1-第n要素の信頼度)}×0.95

となります。

第1要素から第n要素の信頼度は、0.7であることから、

R={1-(1-0.7)}×0.95となります。

システムの信頼度が0.94以上になるためには、

{1-(1-0.7)}=P

とすると、

R=0.95P

となり、Rは、0.94以上となることから、

R=0.94とすると

0.94=0.95P

P=0.94÷0.95=0.989となります。

そこで、Pが0.989を超えるnの値を求めます。

要素数を増やしていったときにおける、Pの値は、それぞれ、

第2要素までの場合 1-(1-0.7)2=0.91

第3要素までの場合:1-(1-0.7)3=0.973

第4要素までの場合:1-(1-0.7)4=0.992

となり、

システムの信頼度が0.94以上になるために必要なnの値は、

4になります。

よって、正解は3となります。

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