技術士の過去問 令和2年度(2020年) 基礎科目「情報・論理に関するもの」 問7
この過去問の解説 (3件)
情報処理の基礎的な問題です。技術士試験では頻出です。落ち着いて問題文を読み、解答しましょう。「最も不適切なもの」を選ぶ点にも要注意です。
1. これは適切です。「可逆」という言葉の意味からも明白ですね。
2. これも適切です。1.の選択肢とも関連しますが、「非可逆」ですから、元に戻らない部分がある、ということになります。
3. こちらも適切ですね。JPEGやMPEGは実際に見聞きしたり使用したりした経験も多いかと思います。
4. これは不適切になります。情報源の知識が無くても、データ圧縮を行うことは可能です。パソコン初心者でもデータ圧縮を簡単に行えるアプリケーションが多数あることがその例です。
5. これは適切です。可逆圧縮では、方法にもよりますが必ず限界があり、限界を超えて圧縮することはできません。
以上より、正解選択肢は4.となります。
1.正しいです。可逆圧縮はテキストデータの他、エクセルやワードなどの文書、プログラムファイル、数値データなどの圧縮に利用されます。
2.正しいです。「非可逆圧縮」は、データ圧縮の過程で一部のデータ欠落を許容できる圧縮であり、効率的な圧縮が可能です。主に、映像データ、音声データ、画像データなどの圧縮に利用されます。
3.正しいです。静止画はJPEGの他にGIFにも適用され、動画はMPEGの他、AV1やWMV9も適用されます。
4.誤りです。データ圧縮によって内容が損なわれたり情報量が減ったりすることはありませんので、情報源に関する知識は必要ありません。
5.正しいです。圧縮方法によって圧縮率に違いがありますが、可逆圧縮には限界があります。
<正解>4
[解説]
情報の圧縮に関する問題です。
各記述内容の正誤は以下のとおりです。
1.適切な記述です。
復号化によって元の情報を完全に復元でき、情報の欠落がない圧縮のことを「可逆圧縮」といいます。テキストデータ等の圧縮に使われることが多いです。
よって、適切な記述です。
2.適切な記述です。
復号化によって元の情報には完全には戻らず、情報の欠落を伴う圧縮のことを「非可逆圧縮」といいます。音声や映像等の圧縮に使われることが多いです。
よって、適切な記述です。
3.適切な記述です。
静止画に対する代表的な圧縮方式としてJPEG(Joint Photographic Experts Group)があります。また、動画に対する代表的な圧縮方式としてMPEG(Moving Picture Experts Group)があります。
よって、適切な記述です。
4.不適切な記述です。
情報源の知識がない場合であってもデータ圧縮することは可能です。
よって、不適切な記述です。
5.適切な記述です。
可逆圧縮には限界があります。どのような方式であっても、その限界を超えて圧縮することはできません。
よって、適切な記述です。
したがって、不適切な記述は4となり、
4が正解となります。
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