技術士 過去問
令和4年度(2022年)
問15 (基礎科目「解析に関するもの」 問3)

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問題

技術士 第一次試験 令和4年度(2022年) 問15(基礎科目「解析に関するもの」 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

数値解析の精度を向上する方法として次のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 丸め誤差を小さくするために、計算機の浮動小数点演算を単精度から倍精度に変更した。
  • 有限要素解析において、高次要素を用いて要素分割を行った。
  • 有限要素解析において、できるだけゆがんだ要素ができないように要素分割を行った。
  • Newton法などの反復計算において、反復回数が多いので収束判定条件を緩和した。
  • 有限要素解析において、解の変化が大きい領域の要素分割を細かくした。

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この過去問の解説 (3件)

01

数値解析の理解度(精度向上に関して)を試す、基本的な問題となります。

よく読めばわかりますが、反復計算においては、収束判定条件を緩和すれば、当然精度が落ちることになります。

選択肢4. Newton法などの反復計算において、反復回数が多いので収束判定条件を緩和した。

こちらが間違いです(正解)。

まとめ

数値解析の基本的な課題ですが、ひっかけ問題(よく読めばわかる)とも言えます。

参考になった数5

02

数値解析についての問題です。

選択肢4. Newton法などの反復計算において、反復回数が多いので収束判定条件を緩和した。

反復計算は、収束判定条件を緩和すれば、精度が落ちます。本選択肢は不適切です。

まとめ

演算に関する基本的な問題でした。

参考になった数2

03

試験に臨む際は、選択肢がどのように精度や効率に影響を与えるかを冷静に判断できるように準備しておきましょう。

選択肢1. 丸め誤差を小さくするために、計算機の浮動小数点演算を単精度から倍精度に変更した。

適切です。

単精度(32ビット)では表現できる小数の範囲が狭く、丸め誤差が発生しやすいですが、倍精度(64ビット)に変更することで精度が向上します。

選択肢2. 有限要素解析において、高次要素を用いて要素分割を行った。

適切です。

高次要素(例:2次要素や3次要素)を使用することで、解析の精度が向上します。要素の形状や近似能力が向上します。

選択肢3. 有限要素解析において、できるだけゆがんだ要素ができないように要素分割を行った。

適切です。

ゆがんだ要素(非対称な三角形や不均一な四角形)は計算精度を低下させるため、可能な限り均等な要素分割を行うことが重要です。

選択肢4. Newton法などの反復計算において、反復回数が多いので収束判定条件を緩和した。

不適切です。

反復回数が多い場合、収束判定条件を緩和すると計算時間は短縮されますが、解の精度が低下する可能性があります。精度を向上させるには、収束条件を厳しくすることが求められます。

選択肢5. 有限要素解析において、解の変化が大きい領域の要素分割を細かくした。

適切です。

解の変化が大きい部分を細かく分割することで、計算精度が向上します。

参考になった数1