宅地建物取引士の過去問
平成30年度(2018年)
宅建業法 問31
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問題
宅建試験 平成30年度(2018年) 宅建業法 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が受け取ることのできる報酬の上限額に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
※ 2014年4月から2019年10月までの消費税率は8%でした。
本問題は平成30年(2018年)に出題された設問となります。
本問題は平成30年(2018年)に出題された設問となります。
- 土地付中古住宅(代金500万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Bから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ5万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をBに対し説明した上で、AがBから受け取ることができる報酬の上限額は280,800円である。
- 土地付中古住宅(代金300万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが買主Cから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ4万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をCに対し説明した上で、AがCから受け取ることができる報酬の上限額は194,400円である。
- 土地(代金350万円。消費税等相当額を含まない。)の売買について、Aが売主Dから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べ2万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をDに対し説明した上で、AがDから受け取ることができる報酬の上限額は194,400円である。
- 中古住宅(1か月分の借賃15万円。消費税等相当額を含まない。)の貸借について、Aが貸主Eから媒介を依頼され、現地調査等の費用が通常の貸借の媒介に比べ3万円(消費税等相当額を含まない。)多く要する場合、その旨をEに対し説明した上で、AがEから受け取ることができる報酬の上限額は194,400円である。
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この過去問の解説 (3件)
01
各選択肢の解説は、以下のとおりです。
1. 平成29年12月8日に改正された報酬告示(平成30年1月1日施行)により、低廉な空き家等の売買又は交換の媒介・代理における報酬額についての特例が設けられました。この特例によると、売買代金が400万円以下(消費税別)の宅地又は建物について、通常の計算方法で定められた報酬額に加え、現地調査等に要する費用を報酬として受領できるというものです。本選択肢の土地付中古住宅は、売買代金が500万円なので、本特例は適用されません。従って、本選択肢は誤りです。
2. 低廉な空き家等の売買又は交換の媒介・代理における報酬額についての特例によって、現地調査等に要する費用を報酬として受領できるのは、売主からのみであり、買主からは受けることはできません。本選択肢は、買主Cから当該報酬を受けることができるとしているため、誤りです。
3. 低廉な空き家等の売買又は交換の媒介・代理における報酬額についての特例によって、Aは、現地調査等の費用が通常の売買の媒介に比べて2万円(消費税別)多く要する旨をDに対して説明することで、Dから受けることができる報酬について当該特例の適用を受けることができます。本来の報酬額は200万円×5%+150万円×4%=16万円、当該特例による費用の上乗せ分は2万円です。合計18万円に消費税分を加算すると(×1.08)19万4,400円となります。従って、本選択肢は正しいです。
4. 低廉な空き家等の売買又は交換の媒介・代理における報酬額についての特例は、売買又は交換の媒介・代理について適用され、賃借の媒介・代理には適用されません。従って、本選択肢は誤りです。
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02
代金額が400万円以下(消費税を含まない)の低廉な空家等で通常の売買、交換に加えて現地調査等費用を要するものについては、売主からの調査依頼の場合に限り、現地調査費用相当分を合算した範囲内で報酬が受領できます。ただし、報酬上限は税抜18万円、税込19万4,400円となります。
1.誤り
住宅代金500万円の場合は、上述は対象外となり、売主Bから受け取ることのできる報酬は通常の(500万円×3%+6万円)×1.08=22万6,800円となります。
2.誤り
買主からの要請であるため、上述の範囲内での受領はできません。この場合は通常の報酬金額(300万円×4%+2万円)×1.08=15万1,200円を上限として報酬を受け取ることができます。
3.正しい
上述に記載のとおりです。((350万円×4%+2万円)+調査費用2万円)×1.08=19万4,400円まで報酬の受領が可能です。
4.誤り
上述の調査費用については売買・交換の場合のみ適用のため、貸借の場合は適用されません。従ってこの場合に受け取ることが出来る報酬の上限額は15万円×1.08=16万2,000円となります。
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03
2、誤り この物件は、売買価格が400万円以下なので低廉な空家等の売買の特例にあたりますが、Cは、買主なので従来通りの算出方法になります。Aが買主Cから受け取れる報酬の上限は、300万円×4%+2万円=14万円です。消費税を加算して15万1200円となります。
3、正しい この物件は、売買価格が400万円以下なので低廉な空家等の売買の特例にあたります。現地調査等の費用を説明した上で、AがDから受け取れる報酬の上限額は18万円です。消費税を加算すると、19万4400円となります。
4、誤り 中古住宅についての貸借の媒介の報酬は、最大で借賃の1ヵ月分です。よって、AがEから受け取れる報酬の上限額は15万円です。消費税を加算して16万2000円となります。
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