宅地建物取引士の過去問
令和2年度10月実施分(2020年)
法令制限 問17
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問題
宅建試験 令和2年度10月実施分(2020年) 法令制限 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 階数が2で延べ面積が200m2の鉄骨造の共同住宅の大規模の修繕をしようとする場合、建築主は、当該工事に着手する前に、確認済証の交付を受けなければならない。
- 居室の天井の高さは、一室で天井の高さの異なる部分がある場合、室の床面から天井の最も低い部分までの高さを2.1m以上としなければならない。
- 延べ面積が1,000m2を超える準耐火建築物は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000m2以内としなければならない。
- 高さ30mの建築物には、非常用の昇降機を設けなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、解説になります。
1. 正しいです。
大規模建築物の修繕をする場合、建築主は工事に着手する前に、確認済証の交付を受けなければなりません。
階数が2で延べ面積が200㎡の鉄骨造の共同住宅は、大規模建築物に該当します。
2. 誤りです。
一室で天井の高さが異なる部分がある場合、天井の高さの「平均が2.1m以上」必要です。
平均の高さが2.1m以上あれば問題ありません。
3. 誤りです。
延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、原則として本選択肢で述べられている防火対策がなされます。
しかし耐火建築物又は準耐火建築物については、厳しい基準で防火対策がなされているため、上記の規定は適用されません。
4. 誤りです。
高さが31mを超える建築物は、非常用の昇降機を設置することが義務付けられています。
高さ30mの建築物には、不要です。
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02
建築基準法とは建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めたものです。
新しく建築物を建築する場合は、この法律に則る必要があります。
正解は1です。
1 正しい
建築物を建てる前に違法がないか確認するのが建築確認です。
確認済証の交付を受けるとは建築確認をすることを意味しています。
建築確認は新築だけでなく増築や改築、大規模の修繕・模様替えも含まれます。
建築確認が必要なのは
・特殊建築物のうち床面積が200m2超のもの
・木造のうちいずれかに該当するもの
3階以上
延べ面積500m2超のもの
高さ13m超
軒の高さ9m超
・木造以外のうちいずれかに該当するもの
階数2以上
延べ面積200m2超
・修繕・模様替え以外で必要
都市計画区域内
準都市計画区域内
準景観地区内
知事指定区域内
本選択肢は「階数が2で延べ面積が200m2の鉄骨造の共同住宅の大規模の修繕」の場合に建築確認はいるのか?ということです。
木造以外で階数2以上・延べ面積200m2超の建築確認は必要です。
2 誤り
居室の天井の高さが一定ではない場合の問題です。
天井高は平均で2.1m以上必要です。
平均、ということで低いところは2.1m以下でも問題ありません。
3 誤り
準耐火建築物についての問題です。
「延べ面積が1,000m2を超える建築物は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000m2以内としなければならない。 」
これは建築基準法第26条の内容です。
この例外として耐火建築物及び準耐火建築物があるため、この選択肢は誤りです。
4 誤り
建築基準法34条2項によると「高さ三十一メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない。」とされています。
本選択肢は高さ30mの建築物の場合なので、非常用の昇降機は不要です。
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03
正解は1です。
本件2階建以上で木造以外の建物ですので、大規模建築物に該当し、大規模修繕には建築確認が必要となりますから、正しいです。
2:この場合は、平均の高さが2.1m以上であれば足りますので、誤りです。
2.1mというと結構低いので、低い方の天井の高さであるかのように誤解してしまいがちですから、注意が必要です。
3:準耐火建築物にこのような定めはありませんので誤りです。
選択肢の文章は、建物の場合の話です。
4:30mではなく、正しくは31mですので、誤りです。
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