宅地建物取引士の過去問
令和2年度10月実施分(2020年)
法令制限 問20
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問題
宅建試験 令和2年度10月実施分(2020年) 法令制限 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
土地区画整理組合(以下この問において「組合」という。)に関する次の記述のうち、土地区面整理法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 組合の設立認可を申請しようとする者は、施行地区となるべき区域内の宅地について借地権を有するすべての者の3分の2以上の同意を得なければならないが、未登記の借地権を有する者の同意を得る必要はない。
- 組合の総会の会議は、定款に特別な定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ開くことができない。
- 組合が賦課金を微収する場合、賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の地積等にかかわらず一律に定めなければならない。
- 組合の施行する土地区画整理事業に参加することを希望する者のうち、当該土地区画整理事業に参加するのに必要な資力及び信用を有する者であって定款で定められたものは、参加組合員として組合員となる。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、解説になります。
1. 誤りです。
未登記の借地権者は借地権を申告する義務があり、市町村長に対して借地権の申告をした者については、本選択肢に記された借地権者に含まれるので同意を得る必要があります。
なお一定期間内にこの申告がない場合、その借地権は存在しないものとみなされます。
2. 正しいです。
本選択肢の通りです。
組合員の半数未満の出席では、土地区画整理組合の総会の会議を開くことはできません。
3. 誤りです。
組合が賦課金を徴収する場合、賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の地積等を考慮して公平に定めなければなりません。
地積等関係なく一律に定めると不公平になるためです。
4. 誤りです。
参加組合員とは、施行地区内の土地の所有者等ではないけれども土地区画整理組合に参加する者のことです。
そして参加組合員になれるのは、「地方公共団体、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社等の政令で定められている者」に限られます。
これらの者を定款で定めることによって、参加組合員となります。
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02
土地区画整理組合に関する問題です。
正解は2です。
2 正しい
組合の総会の会議は、定款に特別な定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ開くことができません。
これは選択肢の通りです。
1 誤り
組合の設立にあたって同意が必要なのは施行地区となるべき区域内の宅地について権利を有する者(所有権者・借地権者)です。
未登記の借地権でも未登記の借地権者は借地権を申告する義務があります。
そして市町村長に対して借地権の申告をしていれば借地権者に含まれます。
そのため、未登記の借地権を有する者の同意も必要です。
3 誤り
賦課金(ふかきん)とは租税や負担金のように、割り当てられて負担するお金のことです。
この賦課金を組合が微収する場合、その額は組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の位置、地積等を考慮して公平に定められます。
選択肢は一律としているため誤りです。
4 誤り
組合員とは施行地区内の宅地について所有権・借地権を有する者で該当者は自動的に全員組合員となります。
一方、参加組合員とは所有権・借地権を有していない組合員のことです。
この参加組合員となれるのは、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社など一定の公的機関に限られています。
「必要な資力及び信用を有する者」かどうかは関係ないので誤りです。
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03
正解は2です。
土地区画整理法34条1項より、この記述は正しいです。
1:土地区画整理法19条は、借地権の申告という仕組みを設け、未登記の借地権者に借地権を申告させる仕組みをとっています。
このような制度が設けられていることから、未登記借地権者の同意を得ることを前提にしているといえ、この選択肢は誤りです。
3:「賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の位置、地積等を考慮して公平に定めなければならない」こととされています(土地区画整理法40条2項)。
選択肢の文章は、この条文と違うことを言っているので誤りです。
4:「施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員と」なるため(土地区画整理法25条1項)、この選択肢は誤りです。
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