宅地建物取引士の過去問
令和2年度12月実施分(2020年)
需給取引 問46

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

証券化支援業務(買取型)の対象となる債権は、住宅の建設または購入に必要な資金の貸し付けに係る民間金融機関の貸付債権であり、住宅の購入に付随する改良に必要な資金は、これに含まれます。

従って、含まれないとしている点で誤りです。

1:正しいです。

住宅金融支援機構の代表的な業務の一つに、民間の金融機関では困難な資金の融資(ようは返済の見込みが薄いために銀行が貸したがらない資金の融資)というのがあります。

災害による被災者の住宅購入や被災した建物の補修、災害予防のための工事、高齢者向けの賃貸住宅建設などが例としてあげられますが、選択肢1に出てくる地震に対する安全性の向上を主たる目的とする住宅の改良に必要な資金の貸付けというのは、上記の災害予防のための工事に当たります。

2:正しいです。

証券化支援業務(買取型)の仕組みを簡単に説明すると以下のとおりです。

①Aさん(お金を借りる個人)が銀行等でお金を借りる

②支援機構は、上記①で生じた銀行等がAさんに対して有する債権(お金を取り立てる権利)を買い取る

③支援機構は、上記②で手に入れた債権を小分けにして、債権を欲しい人に売る

これによって、銀行等は弁済期を待たずとも、支援機構に債権を売ることでAさんに貸したお金を回収することができるため、Aさんのような個人相手でもお金を貸すことを躊躇しなくなります。

銀行等がお金を貸すことを渋らなくなる結果、Aさんは低金利でお金を借りることができるようになり、家を購入しやすくなります。

そして、支援機構は銀行等から買い受けた債権を欲しい人に売ることで、買い取りにかかったお金を回収できます。

最終的に債権を購入した人は、Aさんからお金の支払を受け取ることができます。

仮にAさんが支払わなくとも、債権を購入した人は、支援機構によって小分けにされた債権を買い取っているため、損する額はタカが知れています。

こうして、関係者全員が大損をしない仕組みができているのです。

ところで、上記①の時点では、お金を借りたい人と銀行等との間で決めたお金を借りる額や条件は、当事者が違うわけですから、当然に銀行等ごとに異なります。

それを全部支援機構が買い取っているわけですから、選択肢2の文章は正しいです。

3:正しいです。

収入の少ない高齢者等がお金を借りやすくするため、お金を借りた高齢者本人は利息のみ支払い、当該高齢者等が死亡したときに、相続人が元金を一括弁済する仕組みがあります。

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02

正解は4です。

独立行政法人住宅金融支援機構とは「証券化支援業務」「融資保険業務」「直接融資業務」などの業務を行っている政策金融機関です。

証券化支援業務(買取型)において、買取り対象となるのは次の要件を満たした債権です。

① 住宅建設・購入のための貸付

② 申込者本人または親族が居住する住宅。

③ 償還期間が15年以上50年以下

④ 貸付利率が全期間について定まっていること

選択肢にある「当該住宅の購入に付随する改良に必要な資金」とは①に含まれるため、誤りです。

1正しい

「地震に対する安全性の向上を主たる目的とする住宅の改良に必要な資金の貸付け」は住宅金融支援機構の業務であり、正しい選択肢となります。

2正しい

証券化支援事業(買取型)における民間金融機関の住宅ローン金利は、取り扱い金融機関がそれぞれ決めています。

そのため、金融機関によって異なる場合があり正しい選択肢となります。

3正しい

高齢者が自分の住宅に対してバリアフリー工事を行う場合、毎月の返済は利息の返済に充てられます。

そして借りたお金の元金は政務者本人が亡くなった時に一括して返済することができます。

この制度は「高齢者向け返済特例制度(リフォーム融資)」といい、直接融資の場合に適用されます。

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03

【問4.×】

証券化支援事業(買取型)において、買取り(譲受け)の対象となるのは

①住宅建設・購入のための貸付

②申込者本人又は親族が居住する

③償還期間が15年以上50年以下

④全期間貸付利率が定まっている

当該住宅の購入に付随する改良に必要な資金は

①の中に含まれています。

1.〇

地震に強い家を作る為に行う住宅の改良に必要な資金の貸し付けを

業務として行っています。

2.〇

証券化支援事業(買取型)の住宅ローン金利は全期間固定金利が適用されていますが、

取扱金融機関によって金利は異なっています。

3.〇

高齢者が自ら居住する住宅に対して行うバリアフリー工事に係る貸し付けについては

死亡時に一括して借入金の元金を返済する制度があります。

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