宅地建物取引士の過去問
令和4年度(2022年)
宅建業法 問8

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問題

宅建試験 令和4年度(2022年) 宅建業法 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

宅地建物取引士に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア  宅地建物取引士資格試験は未成年者でも受験することができるが、宅地建物取引士の登録は成年に達するまでいかなる場合にも受けることができない。
イ  甲県知事登録の宅地建物取引士が、宅地建物取引業者(乙県知事免許)の専任の宅地建物取引士に就任するためには、宅地建物取引士の登録を乙県に移転しなければならない。
ウ  丙県知事登録の宅地建物取引士が、事務の禁止の処分を受けた場合、丁県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事しようとするときでも、その禁止の期間が満了するまで、宅地建物取引士の登録の移転を丁県知事に申請することができない。
エ  戊県知事登録の宅地建物取引士が、己県へ登録の移転の申請とともに宅地建物取引士証の交付を申請した場合、己県知事が宅地建物取引士証を交付するときは、戊県で交付された宅地建物取引士証の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする宅地建物取引士証を交付しなければならない。
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この過去問の解説 (3件)

01

宅地建物取引士証の登録について、確実に押さえておくべき問題です。

ア  宅地建物取引士資格試験は未成年者でも受験することができるが、宅地建物取引士の登録は成年に達するまでいかなる場合にも受けることができない。

登録も法定代理人の同意を得れば可能です。

従って、誤りです。

イ  甲県知事登録の宅地建物取引士が、宅地建物取引業者(乙県知事免許)の専任の宅地建物取引士に就任するためには、宅地建物取引士の登録を乙県に移転しなければならない。

移転する必要はありません。どこの県でも専任の宅地建物取引士に就任することができます。

従って、誤りです。

ウ  丙県知事登録の宅地建物取引士が、事務の禁止の処分を受けた場合、丁県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事しようとするときでも、その禁止の期間が満了するまで、宅地建物取引士の登録の移転を丁県知事に申請することができない。

問題文の通りで正しいです。事務の禁止の処分を受けた場合は禁止の期間が満了するまで申請することができません。

エ  戊県知事登録の宅地建物取引士が、己県へ登録の移転の申請とともに宅地建物取引士証の交付を申請した場合、己県知事が宅地建物取引士証を交付するときは、戊県で交付された宅地建物取引士証の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする宅地建物取引士証を交付しなければならない。

問題文の通りで正しいです。

従って、正しい選択肢の数は二つです。

選択肢1. 一つ

誤りです。

選択肢2. 二つ

二つなので正しいです。

選択肢3. 三つ

誤りです。

選択肢4. 四つ

誤りです。

まとめ

登録を受けられない場合など、正確に覚えて得点源にしましょう。

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02

個数問題です。

県がたくさん出てきますが、落ち着いて解ければ問題ないと思いますので、正解できるようにしていきましょう。

選択肢1. 一つ

正しいものは2つなので、この選択肢は誤りです。

選択肢2. 二つ

(ア)宅建士受験資格は、受験禁止処分を受けた人(最長3年)以外は受けれます。

宅建士の登録は、法定代理人から宅建業に関し営業の許可を受けた場合(営業に関し成年者と同一の行為能力を有すれば)、未成年でも登録できます。

 

よって、誤りです。

 

(イ)登録(甲県)以外の都道府県(乙県)に、所在する宅建業者の業務に従事する場合、登録の移転を申請することができます。

ここには「移転しなければならない。」と書いてあります。

 

よって、誤りです。

 

(ウ)事務禁止処分期間中は、登録の移転を申請することはできません。

 

よって、正しいです。

※変更の登録は、事務禁止期間中でも申請なければなりません。

 

(エ)書いている通りです。

宅建士証の有効期限は5年です。

仮に、戊県で令和4年1月1日から令和8年12月31日までの有効期限で登録された場合、登録の移転が令和4年4月1日であったとしても、有効期限は令和8年12月31日までとなります。

新たに5年となりません。

 

よって、正しいです。

 

正しいものは2つなので、この選択肢は正しいです。

選択肢3. 三つ

正しいものは2つなので、この選択肢は誤りです。

選択肢4. 四つ

正しいものは2つなので、この選択肢は誤りです。

まとめ

宅建業法は、知識はあるのに引っかけ問題で間違えてしまうパターンが多いと思いますので、落ち着いて問題をしっかり読んで解いていきましょう。

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03

宅建士に関する細かい規定はお決まりのパターンです

しなければならない(必要的)か、することができる(任意的)かは区別できるようにしましょう。

選択肢2. 二つ

ア:誤り

宅建士試験に、原則受験制限はありません(法17条)。

しかし、登録時には宅建士というプロとして望まれる役割から、未成年者には成年と同一の行為能力を求められています(民法6条)。

イ:誤り

(登録の移転)

第十九条の二 

第十八条第一項の登録を受けている者は、当該登録をしている都道府県知事の管轄する都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事し、又は従事しようとするときは、

当該事務所の所在地を管轄する都道府県知事に対し、当該登録をしている都道府県知事を経由して、登録の移転の申請をすることができる。

ただし、その者が第六十八条第二項又は第四項の規定(宅建士としても事務の禁止処分)による禁止の処分を受け、その禁止の期間が満了していないときは、この限りでない。

宅建士は全国共通の資格です。登録の移転は宅建士個人の利便性を向上させるため(例えば法定講習は登録地で行うため引っ越しすると遠くて不便)なので申請の有無は個人の自由です。

ウ:正しい

登録の移転は宅建士個人の利便性を向上させるものですが、事務の禁止の処分を受けた宅建士は、その期間中宅建士としての仕事はできないので利便性を考える必要もありません。

エ:正しい

例えば東京から大阪に登録の移転をしただけなのに、それをもって有効期間を変える理由がありませんので従来の有効期間の宅建士証が交付されます。

まとめ

個数問題対策は過去問をすべて○×形式で繰り返すことです。

選択問題でも肢一つの正誤がわかれば得点できるケースも多いので意識的にやることをお勧めします。

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