宅地建物取引士の過去問
令和5年度(2023年)
法令制限 問7
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問題
宅建試験 令和5年度(2023年) 法令制限 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
農地に関する次の記述のうち、農地法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、相続人に該当しない者が特定遺贈により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
- 自己の所有する面積4アールの農地を農作物の育成又は養畜の事業のための農業用施設に転用する場合は、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。
- 法第3条第1項又は法第5条第1項の許可が必要な農地の売買について、これらの許可を受けずに売買契約を締結しても、その所有権の移転の効力は生じない。
- 社会福祉事業を行うことを目的として設立された法人(社会福祉法人)が、農地をその目的に係る業務の運営に必要な施設の用に供すると認められる場合、農地所有適格法人でなくても、農業委員会の許可を得て、農地の所有権を取得することができる。
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この過去問の解説 (2件)
01
農地法は、食糧自給率の低い日本の田・畑を
守る目的で作られた法律です。
よって、宅地開発などが過度に行われることを
防止する観点で作られています。
正しい。
原則として、農地を取得する場合は農地法第3条の許可が
必要となります。
相続の場合は、農地法によって取得できないということでは
困るため、例外的に「相続」は許可不要となっています。
誤り。
面積4アールであれば、許可不要とはなりません。
農業用施設に転用する場合に必要となる4条許可が
不要となるのは、面積2アール未満の場合です。
正しい。
許可を受けずに売買契約を締結しても、所有権移転は効力を生じません。
不動産登記申請においても、農地法の許可が下りていることの
確認が必要となります。
正しい。
原則として、農業所有適格法人以外の法人は、農地の取得は
できません。
しかし、社会福祉法人等の営利を目的としない法人については、
農業所有適格法人でなくても、農地法の許可を受けることが
できます。
農地法については、日本の農業を守るという観点から、
遊休地の有効活用に少し方針転換が行われています。
今後も法改正が行われると考えられますので、常に
最新の情報を確認しておきましょう。
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02
農地法の問題です。
3条(権利移動)・4条(転用)・5条(権利移動/転用)の問題が出ています。
書いている通りです。
相続により農地を取得する場合、3条の許可は不要です。
相続人に該当しない者が、特定遺贈により取得する場合、許可を受ける必要があります。
よって、この選択肢は正しいです。
2アール未満の農地を、農作物の育成又は養畜の事業のための農業用施設に転用する場合は許可不要です。
この選択肢では、4アールですので誤りです。
よって、この選択肢は誤りです。
書いている通りです。
3条・5条の許可が必要なのに、許可を受けずに契約しても無効です。
よって、この選択肢は正しいです。
原則は、農地所有適格法人以外が所有することは不可能です。
しかし例外として以下のものを満たしていれば、所有することができます。
①教育・医療・社会福祉事業を行うことを目的として設立された法人
②目的に係る業務の運営に必要な施設の用に供する
③農業委員会の許可
よって、この選択肢は正しいです。
3条・4条・5条の問題はよく出ます。
また、2アール未満の問題もよく出るイメージがありますので、しっかり暗記しましょう。
2アール=200㎡(細かいですが、2アール未満は2アールを含まないので注意しましょう。)
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