(3) 卵液の熱凝固性は、糖濃度や pH の影響を受ける。
が正解です。
卵を加熱すると固まるのは、たんぱく質が熱によって凝固する性質を持つためです。この性質を「熱凝固性」といいます。
砂糖にはたんぱく質が凝固する温度を高くして、卵液が急に凝固するのを防ぎます。
そのため、卵液に砂糖を加えるとゆるやかに固まっていき、柔らかくなめらかな仕上がりになります。
また糖濃度が高くなるほど、柔らかく仕上がります。
卵とpHが大きく異なる酢は、たんぱく質の熱凝固を促進させる作用があります。
卵白は弱アルカリ性、酢は酸性です。
たとえば、ポーチドエッグを作ったり、ゆで卵のひび割れを防ぐ時お湯に酢を入れたりするのは、酢が卵白を早く固める作用を利用したものです。
(1)× 卵白を60~70℃で泡立てるのは温度が高すぎます。卵白は常温で泡立てるのが基本です。
冷やしたり温めたりすることもありますが、温度が低いと泡立つのに時間がかかり、温度が高すぎると泡があらく仕上がってしまうので良くありません。
(2)× 卵黄が乳化すると「油滴水中型」ではなく「水中油滴型」の乳濁液が作られます。
本来、混ざり合うことのない水と油を混ぜ合わせ、乳濁液(エマルション)を作る作用を「乳化」といいます。
卵黄に含まれるレシチンには乳化作用があり、酢と油に加えて乳化させマヨネーズを作ります。
エマルションの種類には、水の中に油滴が分散する「水中油滴型(O/W型)」と油の中に水滴が分散する「油中水滴型(W/O型)」があります。
水中油滴型…牛乳、マヨネーズ、生クリームなど
油中水滴型…バター、チーズ、マーガリンなど
(4)× 冷凍すると卵が変性して乳化性が失われます。