調理師の過去問
平成23年度
栄養学 問27
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問題
調理師試験 平成23年度 栄養学 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
生活習慣病に関する記述について、正しいものを一つ次の中から選びなさい。
- 肥満は、糖尿病や高尿酸血症などの誘因になりやすい。
- 動脈硬化症は、日常の生活習慣との関わりでは発症しない。
- 高血圧や動脈硬化症は、心筋梗塞の誘因にはならない。
- 糖尿病は、遺伝的な要因の関わりでは発症しない。
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この過去問の解説 (4件)
01
生活習慣病とは、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満などを代表とするもので、食習慣や運動習慣、嗜好などの生活習慣が影響して発症する疾患群の総称です。
(1)正解です。肥満は内臓脂肪蓄積に伴って、高尿酸血症やインスリン抵抗性を生じさせ、2型糖尿病を引き起こす要因となります。
(2)誤りです。動脈硬化は動脈の内壁が肥厚し、硬化した状態のことをいいます。高血圧、喫煙などの生活習慣を要因とします。
(3)誤りです。心筋梗塞は、心臓を動かす筋肉へ栄養を送る血管が、動脈硬化によって血流が滞り、筋肉が壊死する疾患です。したがって、動脈硬化を引き起こす高血圧や、動脈硬化症は誘因として適切です。
(4)誤りです。糖尿病は、体内のインスリンが不足し高血糖に至る疾患です。インスリンの作用不足を来す遺伝的な要因はあるとされています。しかし、糖尿病そのものが遺伝することはなく、その遺伝的な要因に加えて、肥満や運動不足といった生活習慣により発症のリスクが上昇します。
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02
肥満は、上記で挙げられた「糖尿病」や「高尿酸血症」以外にも高脂血症や通風、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞といった様々な病気の原因となる可能性があります。
2 肥満の説明で挙げた通り生活習慣の結果肥満となり、動脈硬化につながることがあります。
3 心筋梗塞は、なんらかの理由で心臓の筋肉への酸素や栄養の供給が滞ることで心筋が虚血状態になり壊死してしまった状態です。
そのなんらかの理由の中に、高血圧や心筋梗塞によって血流が変化した状態が含まれます。
4 「糖尿病」の原因は未だ完全に解明されたわけではありませんが、若年発症型は特に強い家族内発症がみられるため、特定の遺伝子の機能異常によって発症するといわれています。
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03
糖尿病や脂質異常症など、生活習慣病になりやすい人は、肥満であることが多いです。
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04
が正解です。
肥満は、糖尿病、高血圧、高脂血症、高尿酸血症の初期段階には肥満が関係していることが多くなっています。
また、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症は「死の四重奏」とも呼ばれ、これらの生活習慣病が重なると、動脈硬化から脳血管疾患や心筋梗塞を引き起こして、死に至るリスクが高くなる、といわれています。
(2) × 動脈硬化症は、不規則な生活習慣や食生活、運動不足などから発症リスクが高まるので「日常の生活習慣との関わりでは発症しない。」は誤りです。
(3)× 高血圧→動脈硬化症→心筋梗塞の順に発症の誘因となっているので「高血圧や動脈硬化症は、心筋梗塞の誘因にはならない。」は誤りです。
(4)×糖尿病には、遺伝的な要因が関係する先天的な「1型糖尿病」と、生活習慣が原因で起こる後天的な「2型糖尿病」があるので、「糖尿病は、遺伝的な要因の関わりでは発症しない。」は誤りです。
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